柴チェラー シーズン3(with編)
フォロワー待望の柴チェラーが1年ぶりに帰ってきた!
前回のTinder編では9人の女の子たちと出会い、しかし交際相手を見付けられなかった和柴。今度は1ヶ月ではなくアプリも3ヶ月プランでボリュームアップ。そして今回この旅を彩るのは、総勢15名の女性たち。
誰を選び、誰に選ばれ、その果てに運命の出会いを掴むことができるのか。
感想
前回の「どんなもんだろうな〜やってみるか〜」というライトなノリではなく、"結婚も検討できる交際相手"を求めて全力でやった。
「価値観で出会う」
昔のバンドメンバーとゴールデンウィークに集まり、久しぶりに飲んだのだが、その中で一番チャラいヤツから結婚報告があった。ぼくが「うわぁ、ヤベェ」と焦り続けていると、「シズカくんにおすすめのアプリがあるんだ…」と教えてくれたのがコレ。回し者かよ
基本の性格診断と期間限定の性格診断があって、「何にも話題がない!」なんてことにはならないのがよかった。
精神的な疲弊
前回から基本的な戦術は踏襲し、確率の最大化に努めるが、これ自体とにかく自己肯定感がガリゴリ減耗していく。
いくらいいねをしてもマッチになるのはそのごく一部、いくらマッチしても会話が続くのはそのごく一部、いくら会話が続いても会うに至るのはそのごく一部(これが今回15人)、いくら会っても交際したいと思える相手はそのごく一部(今回2人)、いくら交際したいと思える相手が見つかっても相手も同じ気持ちであることはそのごく一部─────。
精神的にもスケジュール的にもハードだったため、3ヶ月プランにも関わらず期間中に1ヶ月間アプリを触らなくなったりもした。
経済的な疲弊
費用はとりあえず全てこちらが負担していた。次回を希望する時は「今度は奢ってもらおうかな」にできるし、次回を希望しない場合には「奢りだったしいいでしょ」と"手切金"扱いをしていた。
とは言え、だ。
アプリ利用料:9,000円(3ヶ月プラン)
飲食費等:(8,000〜12,000円)×(1〜2軒)×15人=約25万円
中古車:約150万円(詳しくはオチで)
2ヶ月間、平日の空き時間はひたすらメッセージでやり取りをし、土日は全てアポに使い(8週間、15日)、約25万円を出費。和柴の稼働も積算すると、安い番組が本当に撮影できてしまいそうだ。
出会った女の子たちのメモ
ここからがフォロワー諸兄姉の一番楽しみにしているヤツでしょ。知ってるよ。御託は聞き飽きたね。
フィットネスインストラクター(24)兵庫
5/8
最初に向こうからメッセージが来て、二言目が「パッとみて、お顔がタイプでした!」、秒で飲みにいくことが決定。プロフ写真であまり顔がよく見えていないものの割とオシャレさんのようだ。梅田にて
→楽しく飲んだが返信がなくなる。まぁ一発目やしこんなもんよ…
OL(30)大阪
5/12
顔がめちゃくちゃ丸くて可愛い!(和柴は丸顔がタイプである。)野球観戦が趣味で車に理解があり、ハシゴ酒するぐらい居酒屋メシが好き。プロフの自由記述は何もナシ………ン!?"離婚"!?!?やけにぼくの家の周りの地理に詳しくSUVの購入を勧めてくるこの女、一体…!?天王寺にて
→2軒目の最中に「職場の人に飲み誘われたから行ってもいいですか〜?」言われたし、1軒目も2軒目もお会計で全く財布も取り出さなかった。帰り道にブロックしようと思ったら先にされていてブチギレながら行きつけのバーに一人で飲みに行った
OL(32)京都
5/14
歳上のお姉さんです、なんかドキドキするなぁ。HSPあるあるトークでめっちゃ盛り上がったりした。梅田でランチデート、お酒は飲めない相手。さて
→めちゃくちゃ気に入ってくれたんやけど見た目がタイプではなかったので、LINEは交換したんだけども返さなかった。その後一月に一回ぐらい「また遊びに行きませんか?」というLINEが来ていた。思わせぶりだったのなら本当に申し訳ない………。
OL(28) 大阪
5/15
バツ1子無し、話聞いてるとバリバリのキャリアウーマン。多分ぼくより稼いでる。酒も飲む、強そう。顔が丸い、既に好き。天満飲み
→容姿もタイプ、賢い人で、何時間でも話していられた。2軒目を出たときに終電がなく「どうしよ?」とぼくが言うと「んー、」と言いながら近付いてきた少し背の低い彼女に「…どうしたい?笑」と上目遣いで訊かれ、トドメとなった。その後ももちろん飲んだ。
………のだが翌日、丸一日空いてから「良い人だと思ったし、嫌なとこがあったわけではないのだけど、彼氏にするには違うなと思った。幸せになってね。楽しかった、ありがとう」とメッセージが来た。
じゃあなんであの日帰り際にキスしたの。その時既にそう思ってたんちゃうん。なんか迷いというか躊躇いというか、そういうの感じたし。ちょっと泣いた
OL(24)大阪
5/23
顔写真はなかったが、最初のメッセージも向こうからで「連絡少し取り合ってから写真送るとかでも大丈夫ですか?」とのことだったのでやり取りを始めた稀有なパターン。なお顔写真は要求していないのでまだ見ていない。沖縄出身、酒は飲めるらしい。ミナミにて
→愛想悪かったので奢ってすぐ解散した。
誰に似てるかと言われたらマツコデラックス
営業企画(31)兵庫
5/24
可愛いし明らかにスタイルがいい、会うまでのテンポが良過ぎて勧誘や美人局も疑っている。バリキャリ・B型・長女、なんかこういう人いつも会うのも早いしその後ご丁寧にお断りの連絡が来るみたいなパターンばっかりなんだけどなぁ…。梅田、ランチデート
→良い人だったんだけどなぁ…双方ともその後連絡せず
SE(28)大阪
5/27
前日にマッチした。土日何するんですか〜と訊かれ、予定が無いと言うと「市内まで美容室行くのでご飯でも行きましょう」…!?何そのスピード感、Tinderかよ。天王寺にて
→容姿がタイプではなかった。
秘書(28)大阪
5/29
「お顔綺麗ですね!めちゃくちゃ整ってる✨」嬉しいなぁ!相手の写真は不鮮明。相手のご趣味は…どれどれ「ミオヤマザキ」「ハッピーシュガーライフ」「明日、私は誰かのカノジョ」…………………………。ミナミにて
→容姿がタイプではなく、趣味も噛み合う感じではなかった。
看護師(29)奈良
5/31
島根出身、奈良でフェレットと暮らしている。すごい性格が良さそう。どんな人か説明するのが難しいぐらい普通そうな感じ…これは……彼女候補ですか…!?ランチデート、谷町。
→すごく大きい方が来られました………
OL(26)大阪
6/4
相性診断全部◎でお互いにびっくりしながらやりとり開始。車で10分くらいのところに一人暮らししている。ぼくの妹(29)と同い年の兄がマッチングアプリ経由で結婚したらしい。「金晩とか言ってるとまた来週なっちゃいますし、日曜ご飯行きましょ!」だって!やったー!梅田にて
→写真と違わずめっちゃ可愛い。芸能人とか言われても納得する。しかしこちらの思いとは裏腹に、話は盛り上がってるのになんだか相手から「ハズレやな…」みたいな内心が臭う。メッセージであんな盛り上がったのに、会ってみてこんなに相手のテンションが下がることある?というか、ぼくの写真は先に見てるがな…。自己肯定感が壊滅的なダメージを受ける。
接客営業(23) 大阪
6/9
近所のイオンモールの雑貨屋で働いていて、互いに歩いて行けるぐらいのとこに一人暮らししている。B型末っ子、プロフには「マイペース」「アホ」「ワガママ」………柴おまえホンマにこれと会う気なんか?でも写真を見る限り可愛いから良いかなって……京橋にて。
→タイプではないけど可愛い、めちゃくちゃ明るくて素直な良い子が来た。怖すぎて後日、付き合うのはやめよって言ってしまった。よー面倒見切られんと思ってしまった…思わせぶりなことをしたと思います………本当にごめんなさい……………
栄養士(30) 京都
6/11
2.5次元のオタクらしい。もちゃーっとした丸顔なので柴的には可愛い、はず。雨の京都、昼飲み
→話も弾んだので付き合ってみるか?となったが、そうなった途端に情緒がジェットコースターで、やっぱ無理ですと言ってしまった。理性的な人だったのに、どうして…
(ここから1ヶ月間、休養期間となる)
OL(30)大阪
7/16
山口出身。丸顔だ!可愛い!喋り方が賢いので楽しみ!別の用事があるので夜までは行けないけど、難波でお茶しましょうとのこと
→可愛いし、いい人で話もめちゃくちゃ盛り上がって、3時間ほど退屈することもなかった。今度は飲み行きましょ〜!と言って解散したが、3日後突然返信が途絶える。誰かに先を越されたのだろうか
フリーター(29)奈良
7/25
もうアプリも疲れてきて、いいねをもらいながら無視していたが、行きつけのバーのスタッフが「この人可愛くないですか?私こういう顔好きです。えいっ」って言いながらいいねを返してしまったのでマッチし、トントン拍子で話が進んで会うことに。西大寺にて
→容姿がタイプではなく、趣味も噛み合う感じではなかった
大手メーカー経理(28)大阪
7/26
見た目は可愛い 趣味とかキャラとかあんまりまだわかっていないうちにテンポよく会うことになった。なんかもう相手が乗り気なだけで怖くなってきた
→指原莉乃に似てた。可愛いし賢く、話も普通に弾んだのだが、またも相手から「ハズレやな…」感。その後返信なし
歯科助手(30) 大阪
7/29
熊本出身、趣味は山登り。多分ぼく以上のおひとりさま好きで、一人旅で47都道府県を制覇している。何が起きたのかはわからないが2〜3年以内の結婚を望んでいるようだ。とても知的で教養豊か。今までに来たことのないタイプだ…ならまちにて。
実は7月の再開後に早々マッチしていたが、一日一往復だったので話がゆっくり進んでいた。
→お互いの趣味について話す度、1言うと3以上返ってくる。本当に何でもよく知っている人で、話に困ることは一度もなかった。
当日、待ち合わせ場所に立っていた可愛い女の子を見たとき、今までの苦労はこの人と出会うためだったんだと思った。その日は思い出せなかったが、似てると思った芸能人は安達祐実。
会って話してみると口数はそう多くなくて、これはダメかもな…と思ったが、その日返ってきたメッセージはこれまで通りで安堵したことを憶えている。
だけど、こちらに興味がないワケではなさそうなのに、ふとした瞬間に距離を感じる。何かを見付けると無邪気で楽しそうな表情でぼくに教えてくれるのに、すぐにまた何を考えてるか読めなくなる。
だかその空虚感の正体は、3回目のデートで判明する。
なら燈花会の帰り、猿沢池を眺めているときだった。
「正直どう思ってるの?笑」
ぼくは冗談っぽく訊ねてみた。
見た目もカッコいい、話も合って、ちゃんと仕事もしている、でも元バンドマンで元バーテンダーで中卒だと自称するあなたを信用していいか、好きになってもいいかずっと悩んでいる。
前にアプリで出会って付き合おうとした人は1000万の借金があることを隠していた。長らく彼氏も作らず一人で過ごしてきたけど、次に付き合う人とは結婚もしたいし子供もほしい。だから今度はちゃんとした人と付き合いたいと思っていた───そんなところに現れたのがあなたで、本当に迷っている、と。
その思い詰め具合に少し戸惑ってしまった───が。
ぼく自身、今後はちゃんとした人生にしていきたいと思っていること、だからこそぼくも同じように、アプリで真剣に交際できる相手を探していたこと。そして彼女をどう思っているか、正直に───賢くて、可愛くて、素敵な女性だと思っていることを、伝えた。
少し間をおいて、交際してみませんか、とぼくは言った。
彼女はそれを受け入れてくれた。
そんなこんなで彼女ができてしまった柴。なんと間の悪いことに、ミッションブローでスイフトを廃車にしていた。一人ならまぁ…と思っていたが、すぐに車の購入を検討する。
これからは自分一人が乗って楽しむ車じゃないから、もうMT車はやめてAT車だ。燃費を第一に、コンパクトなハイブリッド車にしよう。アクセルのレスポンスがリニアで、同乗者の乗り心地も良くできるトヨタ車がいいな。
一人旅が趣味だった彼女は、色んな場所について語ってくれた。これから一緒にどんな景色を見に行けるだろう。彼女だけが知っている景色も、ぼくだけが知っている景色も、いつか全部、互いに相手に見せられたらな。そんな期待に胸を膨らませながら─────。
車を買ったことを彼女に報告をした翌日、LINEをふと見やると何か長文が。
「何百万ものローンをパッと組んじゃうのを見て、金銭感覚が合わないなと思い、やっぱり交際していくのは難しいと感じました。」
おしまい