達成感
小さい頃のことはあまり覚えていないが、少なくとも10代後半から、「今日はやり切ったな」「頑張ったな」と思うことがほとんどなくなっていっていたんじゃないかと思う。特に社会人になってから、いつも追われてる感じがして、やってもやっても仕事が追加されていって、達成感を感じた日なんて本当になかった。頑張ってひとつの仕事を終えると待っているのは、評価、ではなく、「なら、この仕事もやってね」。これならば、仕事を頑張ると損するだけではないか、と何度思ったことか。
さて、最近 少し長めに家にいることがあって、家事やら、大掃除やら子どもたちの宿題とか、下の子(小学生)と一緒に料理をしたりドライブをしたり、ということをした。そしたら、生まれて初めてかもというくらい ほっこりとした満足感を味わった。小学生も、いつもなら「母ちゃん、もっと一緒になんかして」って言うのに、ある日「なあ 一緒に買い物行こうよ」と誘うと、「いやあ、テレビ見たいし、今はいいよー」とあっさり振られてしまった。どうやら満足したらしい。
そろそろ 普段のペースに戻ろうか、という頃 いつもなら「まだ休みが続けばいいのに」と思うが、今回は、「うん いろいろできてよかったな、仕事を頑張ろうと思う力が回復したな」と 素直に思えた。生まれて初めて達成感を感じたのだった。本当に生まれて初めて。したいと思っていたことを ある程度やり切って、次にやりたいことも生まれたからだ。全てやり切ったら、それはそれで問題なんだな。新たな気力が生まれないから。
そうして、仕事を本格的に再開したら、達成感を味わったこと自体がとても大きく影響していた。安定した心身のコンディションで仕事に臨むので、仕事の効率も上がっていたりして。
自分なりの達成感を味わおうと思ったら、結局自分の時間と空間をキープしていないと、無理なんだろうなと思う。これまで、結局他人のペースに合わせて仕事をしていたから 結局自分の気持ちを置き去りにして、達成感どころか、追われている感じしかなかったんだろうと思う。
自分のペースで 目の前のことに集中して、やり切ったと思えること、それを積み重ねたら、日々の感覚は大きく変わっていっているようだ。
子どもが思う存分遊んで、ご飯を食べて、ぐっすり眠る感じ、大人になっても 持ち続けていられるかで、創造的な働き方や生き方ができるんだろう、と実感した。