初期対応
大手デパート・高島屋のオンラインストアで販売されたクリスマスケーキが、崩れた状態で購入者のもとに届いたことが問題となっている。
オンラインストアで約2,900個予約販売された「レ・サンス ストロベーリーフリルショートケーキ」のうちの一部が、崩れた状態で配送されてしまったのだ。
高島屋には、24日の午後8時までに370件の苦情や問い合わせがあったということだ。事態を重くみた高島屋は、25日に「購入者へ順次連絡し、お詫びする」と公表した。
購入者からは「あまりに酷すぎるケーキにがっかり」、「すぐに捨てた」、「とんだクリスマス・イブになってしまった」といった声が相次いだ。ケーキを楽しみにしていた購入者の方々にはお気の毒なことである。
その一方で、高島屋の迅速な対応に対しては、「さすが一流デパートの対応」、「何事もやってしまった後が大事だね」などの声もあがっているという。
ビッグモーターの保険金不正請求、日本大学アメフト部員の違法薬物使用、自民党のキックバック問題をはじめとして、今年も数々の組織における不祥事が公になった。
そして、そうした事案の多くでは、問題が明るみに出た段階での嘘、隠蔽、保身、忖度、開き直りなどが問題の解決を遅れさせ、当該の組織に対する信頼を失墜させることにつながってしまった。
今回のクリスマスケーキの場合は、初期対応において「正直」「誠実」であることが最大の危機管理になるということを教えてくれたようにも思える。
その点では、我々にとって少しほろ苦いクリスマス・プレゼントになったといえるのかもしれない。
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