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未来の学校

 4月27日(土)・28日(日)の2日間、幕張メッセで「ニコニコ超会議2024」が開催された。

 そのなかで注目されたイベントの一つが、角川ドワンゴ学園のN高等学校・S高等学校・N中等部による「磁石祭」である。

 N高とS高は、通信制による正規の高等学校だ。両校の学習内容や学び方は共通で、パソコン・スマートフォン・タブレット・VRゴーグルなどを活用したオンラインによる学習が中心だが、スクーリングも行われている。

 一方、義務教育段階に当たるN中等部は非正規の学校で、フリースクールのような位置づけである。しかし、その学習スタイルはN高やS高に準じたものになっている。

 ・・・この「磁石祭」は、2016年から続くお祭りで、近年は「オンライン」と「リアル」の2会場で開催されている。今年度も「ニコニコ超会議」が「リアル」の会場になっていたのだ。

 ちなみに、名称である「磁石祭」には、N(高)とS(高)の2校が磁石の両極ように引かれ合い、一対になっているという意味が込められているらしい。

 日頃は「オンライン」で学んでいる生徒たちが、日本最大級の「リアル」な催しのなかで文化祭を行っているというところが、何ともユニークである。「オンライン」と「リアル」の間の壁は、意外に低いのかもしれない。

 ・・・コロナ禍に伴うオンライン授業の普及や、VR・メタバースに代表されるテクノロジーの急速な進歩は、学びの在り方にも大きな変化をもたらしている。

 一方、東京都の公立学校の場合には、
不登校の児童・生徒が約2万2千人、日本語の指導が必要な児童・生徒が約5千人いるという実態がある(2021年度)。

 こうした状況を踏まえ、東京都は企業と連携して不登校や日本語の指導が必要な児童・生徒に向けて「3Dメタバース」で居場所や学びの場の提供を開始している。

※以下は、大日本印刷(DNP)とレノボ・ジャパンによる取組


 ・・・今後、高校だけはでなく義務教育段階でも、「オンラインやバーチャルの学校」と「リアルな学校」との間にある壁は低くなっていくことだろう。いや、元々そこに壁などはなく、あるのは「法律上の壁」だけなのかもしれないのだ。

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