「握った」のかい、「握ってない」のかい、どっちなんだい!
ゴルフには「握る」という隠語がある。もちろん、クラブを握るということではなく、賭け事をするという意味である。
スコアやティーショットの飛距離など独自のルールを設けて勝負し、金品などを賭けるという意味の隠語なのだ。
「今日は握りますか?」
「握りましょう!」
という会話によって始まるのが一般的で、お互いが賭けゴルフをすることに合意した場合に握手をすることから「握る」という言葉が生まれたらしい。
ただし、日本国内では1円でも金銭の受け渡しが発生したら賭博として違法であり、現金以外の場合でも罰せられる可能性がある。
熊本県の自民党県議ら13人が「握り」、すなわち「賭けゴルフ」の容疑で書類送検された。
「常習的に賭けゴルフをしていた疑いがある」
として10月28日に書類送検されたのは、自民党に所属、もしくは所属していた県議や元県議ら13人である。
今年3月に、熊本市に住む女性が県議らを告発し、警察が捜査をしていた。女性が警察に提出した告発状によると、
「県議らが2019年12月から去年7月にかけて、県内外で行われたコンペで賭けゴルフを繰り返していた疑いがある」
とされている。
書類送検されたうちの1人である自民党県連の前川会長は、
「ゴルフをしたことは事実。ただ、金銭授受を伴う賭けゴルフはしておらず、事実無根です。捜査には協力します」
とコメントしているという。
真相は不明だが、警察が現職県議たちの書類送検に踏み切ったということは、かなり確実な「握り」の証拠を「握っている」のだろうと思われる。
・・・ついでに言うと、「大喜利」的には、
「やっていません。賭けてもいい」
と言っていれば座布団が貰えただろうと思う。そして、この座布団の授受に違法性はないだろう。