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本当に「誰でもよかった」のか?

 今月9日(日)の夜、JR横浜駅近くの路上で57歳の女性が刺殺された。無職の安藤幸生容疑者(33歳)が殺人容疑で逮捕されたが、被害者との面識はなく、「(刺すのは)誰でもよかった」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で判明している。

 ・・・同容疑者は、
「誰でもよかった」
 と供述しているという。だが、本当にそうだろうか。

 今回の件も含めて、こうした無差別殺人事件の犠牲になるのは、たいていが女性や子ども、高齢者の方である。体格のいい若い男性が狙われたという話は聞いたことがない。

「誰でもよかった」
 と言いながら、実は自分よりも弱そうな相手、手向かってこないような相手を意識的に、あるいは無意識のうちに選んでいたのではないだろうか、という気がする。

 ・・・似たような事件を起こした犯人が異口同音に語るのは、
「自分は社会から虐げられてきた」
 という内容だ。

 しかし、そうした怒りの矛先を自分よりも弱い対象に向けるのであれば、それは社会が自分に対してやってきたことと何ら変わりがないのだ。


 犠牲になった女性のご冥福をお祈りしたい。

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