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VRやメタバースを活用した「学び」の可能性(前編)

「近いうちに、VRやメタバースを活用した体育の授業について説明をしてもらえませんか」

 今月の上旬に、横浜市内にあるH高校のO校長からこんな依頼をいただいた。このO校長とは、かつて教育委員会の事務局で同じ時期に働いていたことがあり、面識があった。

 また、VRやメタバースに関して私がnoteに書いた記事をご覧いただいたことが、こうして声をかけてもらうことにつながったようだ。

 そんなわけで先週金曜日の夕方に、VRヘッドセットの「Meta Quest 3」を1台携えてH高校を訪問することになった。

 昨年の12月、中学校の先生方を対象にした「体験会」を実施したときには、私を含めて6名のスタッフが訪問し、ヘッドセットも10台ほど用意していた。

 しかし今回は、スタッフの日程を調整をすることが困難だったことから、私1人での訪問となった。持参するヘッドセットも、私が個人的に所有している1台のみである。


 ・・・当日はO校長以外にも数名の先生方が一緒に参加し、約1時間の「説明会」兼「体験会」を行うことになった。

 前半の約30分間は、スライドを使って東京学芸大学の「VRやメタバースを活用した学校教育」の取組について説明し、その後の約30分間は、実際にヘッドセットを装着して「VR卓球」を体験してもらうことにした。

 使用したアプリは「Eleven Table Tennis」である。

 このアプリは、AIを相手に練習や試合をしたり、オンラインで世界中の相手と対戦をしたりすることができるなど、かなりリアルに設計された卓球シミュレーターとして評価が高い。

 私は昨年の暮れに「Meta Quest 3」を購入したのだが、真っ先にインストールしたアプリがこの「Eleven Table Tennis」だった。

 余談になるが、今年2月に開催される「世界卓球2024 団体戦」とのコラボレーション企画として、「Eleven Table Tennis」を使用した対決イベントが開催される。予選を勝ち上がると、決勝で東京オリンピック・金メダリストの水谷隼さんに挑戦できるという企画だ。

 ・・・まずは、校長のO先生に「VR卓球」を体験してもらうことになった。(つづく)

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