ピンクシャツデー
横浜市立の学校では、毎年2月に「ピンクシャツデー」という取組を行っています。これは、2007年にカナダで始まった「いじめ」をなくすための運動が元になっているそうです。
この運動の発端となったカナダの高校では、2007年の2月、ピンクのポロシャツを着て登校した少年が、
「男なのにピンクのシャツを着ていて変なヤツだ」
と、いじめの被害にあいました。
そのことを聞いた上級生2人は、
「いじめなんて、もう、うんざりだ!」
「何かアクションを起こそう!」
と相談します。そして、2人が思いついたアイデアは、大量のピンク色のシャツを購入し、インターネットを通じて、
「明日、学校で一緒にピンクのシャツを着よう!」
と呼びかけることでした。
しかし翌朝、校門の前でシャツを配ろうとした2人は、思いがけない光景を目にします。それは、2人の呼びかけに賛同した数百名の生徒たちが、ピンクのシャツや小物を身に着けて次々に登校してくる姿でした。
その日、学校中がピンク色に染まり、いじめも自然になくなったということです。
このエピソードが SNS などを通じて世界中に広まり、今では日本を含めた 180 の国や地域でこれに関連した取組が行われています。また、カナダでこの出来事があった日が2月の最終水曜日だったことから、それ以降、2月最後の水曜日は、いじめについて考える1日となっているそうです。
日本でも広がりをみせているピンクシャツデーですが、一過性のイベントにするのではなく、いじめや差別、偏見などについて「自分ごと」として考える機会にしていきたいものです。