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「参加型エンターテインメント」や「推し活」としての「選挙」
斎藤元彦前知事の失職に伴う兵庫県知事選挙では、昨日(11月17日)に行われた投開票の結果、事前の予想を覆して斎藤氏が再選を果たした。
既存のメディアや既成政党にとっては衝撃的な結果だろう。
今回の選挙期間中、兵庫県民の間ではSNSや口コミなどを通じて次のような情報が拡散されていったという。
・県会議員や県庁職員をはじめとする既得権益を守りたい勢力が、マスコミを通じて「パワハラ」や「おねだり」などの斎藤氏を貶める情報を流布し、失職に追い込んだ。
・しかし、本当は斎藤氏こそが県民のことを第一に考える「改革者」であり、既得権者やマスコミのほうが「抵抗勢力」なのだ。
・・・これが「真実」なのか、それともある種の「陰謀論」なのか、今の段階ではわからない。だが、この情報が兵庫県民の判断に大きな影響を与えたことは間違いないだろう。
ちなみに、出口調査の「年代別投票先」によると、特に30代以下の年齢層で斎藤氏に投票した割合が高かったということがわかる。
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今回の兵庫県知事選挙の結果から連想したのは、中学校や高校の生徒会長選挙のことである。
学校の生徒会長選挙の場合、教師たちから当選を期待されている優等生が「本命」として立候補することが多い。そして、だいたいはその「本命」が順当に当選をする。
しかし、最初は泡沫候補だと見られていた「対抗馬」が、立ち合い演説会で爆笑をさらったり、学校内の人気者が「ノリ」で応援団に加わったりすることによって、次第に風向きが変わることがある。
そうなると、学校に対して不満をもっている生徒たちが「対抗馬」に共鳴したり、判官贔屓が手伝ったりして選挙が異様に盛り上がり、予想外の結果を生むことがあるのだ。
そこには、
「自分だけはコイツ(対抗馬)のよさを理解している」
という意識もはたらくことだろう。
まるで、
「参加型エンターテインメント」
「推し活」
のようなものである。
・・・今回の兵庫県知事選挙には、こうした生徒会長選挙に似たところがあったのではないかという気がする。
もっとも、こうした
「参加型エンターテインメント」
「推し活」
としての選挙は、今年の「米国の大統領選」や「東京都知事選での石丸ブーム」などで、すでに見られていたのだとも思う。