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「英連邦戦死者墓地」を訪れて(下)
(前回のつづき)
『西部戦線異状なし』は、第一次世界大戦を舞台にしたエーリヒ・マリア・レマルクの小説で、何度か映画化もされている。
主人公である若きドイツ兵のパウルは、祖国のために戦うという使命感に燃えて西部戦線に従軍する。しかし、戦争の現実を目の当たりにして苦悩し、やがては絶望に襲われるのだ。
作品のタイトルは、パウルが戦死した日の司令部報告に「西部戦線異状なし、報告すべき件なし」と記載されたことに由来する。
一人の兵士の苦悩、絶望、死など、記録にも残らなければ問題にさえならないという、戦争の非人間性を訴えるタイトルだ。
そして、今も世界のどこかにはパウルのような若者が存在している。
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DIED A STRANGER IN A STRANGE LAND
《見知らぬ土地で、見知らぬ人として亡くなった》
(享年20歳)