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やさしいドメモの論文 1
ドメモ(DOMEMO)に関して気になったことを論文にして公開したのですが、論文すぎるという感想をいただくことが多かったです。
狙ってそういう書き方をしているため嬉しかったのですが、もうすこしやさしい文体で書きとどめても良いかなと思いました。
やさしいというのは内容のことではなく、文体のことです。
そうして、このやさしいドメモの論文シリーズを書き初めています。もしよければお読みください。
本研究について
R・ウォルトン
「心の安定をもたらす何よりの妙薬は、決して揺らぐことのない目的を持つこと、魂がその知性でひたと見据える一点を定めてやること。」
筆者が書いたボードゲームの論文には可能であればエピグラフをつけるようにしています。
ドメモの論文の冒頭で引用しているのは「フランケンシュタイン」のなかに書かれている一節です。
この論文を書いた当初の目的を振り返ると、冒険だったように思えます。
だれも研究したことのないドメモというボードゲームに関する論文を書くということは、未開の地へ冒険に出かけるようなものです。
成功が約束されているわけでもなく、それどころか、ひどくつまらない結果に終わる可能性のほうが大きかった気がします。
ただ一点、冒険を楽しむことを忘れたことはなかったです。それがドメモの論文を書き上げ、ボードゲームの論文を書き続けられた理由だったのかなと。
研究背景
ドメモというゲームで遊んでいて思ったのは、単純にどのような戦略が最も利口なのか、という点だった。相手の発言を加味するべきなのか、全く無視して自分だけが見えているものを信じるべきなのか、それとも適当に数字を連呼するべきなのか。
単純だが、奥が深いこのゲームをコンピューター同士で行わせてみることで、何か発見があるかもしれないと考えた。
コンピューター同士で行わせるということを思いつけたのは幸運でした。
仕事が退屈でしょうがなく、頭をドメモのことに使っていたら突然気がついたのです。
ドメモをプログラムで実現しようという試みは、私がやる前からありました。異なっていたのは、コンピューター同士で行わせるという点と、その結果を詳細に考察するという点です。
冒険したくなりました。
次回へ
次からは「DOMEMOの論文 ドメモ (Domemo) のプレイヤーモデルの検討とシミュレーション」の第3章「プレイヤーモデル(相手の発言を気にしないモデル)」を見ていきます。