#8 ひまり「夢は、47都道府県を制覇すること」ワンランク上の自分を信じる職人
今回のインタビューはこの方
ひまり[所属:企画部]
・北海道大学総合理系1年
・東京出身
・北大祭実行委員
中学から吹奏楽部に所属し、クラリネットを演奏していた。その頃のガチガチの組織から抜け出したいという思いがあったが、サークルでまた、ガチガチの組織に所属した。性格が正反対の妹がいる。人と話すことが好き。
ーーなぜ、北海道を選んだのか教えてください
個人的に北海道は強い決意がないと行けないところです。そのため、北海道に住むという経験はなかなかできないことに好奇心を駆り立てられました。また、地方に行きたいという人が周囲にいなかったことで、より一層その思いを強くしていたと思います。私自身、高校生のときは吹奏楽部で部長を担っていて、とても楽しかったのですが、大学生は組織から解き放たれて一人で生活することにも興味がありました。
ーー今、充実していますか?
これまでの十分すぎるほどの良い環境をあえて離れて新しい環境にチャレンジしたいという欲望を発散する場所として、今の環境があります。
高校生のときの漠然とした“自分でやりくりして生きていきたい”という理想の暮らしは、両親の支えのおかげもあり、実現できています。そして、スケジュールを計画して家事もしながら時間を調節して生活していく、そんな日々を体験できていることに喜びを感じています。
ーーひまりちゃんは、考え方が研究者っぽいなと思いました(笑)
うーん。どうなのだろう(笑)。でも、どこかで未来の予測とかをしてしまうタイプで、そのとき言ったことや思ったことをそのまま周りに表現することは苦手です。全部を知り尽くしてから行動したいから。それは例えば、新しい住まいを探すときに立地や設備や費用を考えて、さらにはランニングコストまで計算して得な物件を見つけようとする傾向や、ラボの存在を知ってから約2か月間、調べる期間と考える時間の過ごして決断したことに表れています。そうして、常にベストな方法を見つけ出そうとするので判断が遅れてしまうことが多いです…。
ーー 一過性のもので達成した気になる私からすると、うらやましいです
私は大学生にもなって自分が何をしたいのかが分かっていないので、自分の目標や何をしていきたいか分かる人がうらやましいです。今、フードロスについてゼロにすることはできるのかということに興味があり、深く考えるとゼロにすることは難しいけれど限りなくゼロに近づけることはできると思っていて、自らの手で実現してみたいとも思っています。でも、どのような方向性で取り組んでいくべきなのか、助言がないと実行できません。日頃から「○〇に興味がある」「〇〇の問題はどうにかならないのか」という思いはあっても、その次のステップに進むのに一人ではハードルが高いです。
ーー13LABOの環境はどうですか?
いさせてもらっている感が自分の中にあります。“もっと、ラボの一員になりたい”と願っている自分がいることに最近気が付きました。私はここの雰囲気が好きで入ったのでやりたいことを企画することをすぐには難しいですが、アクションを起こすためにも、ラボメンのことをもっと知り、13LABOについて勉強していきたいというのが今後の目標です。
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編集者コメント
インタビューをしたのが昨年の12月でこれを書いているのが年明けの1月中旬。ひまりちゃん、成人おめでとうございます!ラボメンもたくさんも方が成人を迎えました。このコロナ禍で其々がどのように過ごしたのか分かりませんが、一生に一度の思い出に残る一日であったことを願いたいです。私は成人式の存在を完全に忘れていた当時のことを思い出し、ふと、昨年の成人の日に新聞に載っていた最果タヒさんの『成人を喜べないあなたへ』というエッセイを読み返してみました。以下引用
…… (省略)二十歳、という年齢が節目のように語られるのは、法律で「成人」と定められているから、それだけだろうと私は思う。社会における「責任」はやってくるだろう。けれど、あなたの二十歳と、誰かの二十歳が比較される必要はなく、あなたには、あなたの十九歳、二十歳、二十一歳があるだけだと私は思う。… (省略)同じ二十歳はどこにもなく、あなたの人生にためしか、あなたの年齢はないし、私の年齢はないのだと、私は、ずっと思っていたいのです。
好きな人に「あなたにはこの気持ちがわかるんやろなあ」と差し出しされた本がタヒさんとの出会いです。それから私はファンになりました。上記のエッセイからもわかるように彼女の言葉はとても優しくて厳しいものです。若さを味方にしてやってくる忌憚のない声や風潮にさらされながらも、“踏ん張りなさい”ではなく“流される振りをしなさい”という。そして“逃げなさい”とも。目標をクリアしても自分の心が満たされないときや、やりたいことができても心が満たされないときは、本当に手に入れたいものが誰も手に入れたことのないものだからなのかもしれません。
彼女の素敵な感性がさらに磨かれることを願っています。
貴重な時間をありがとうございました!
(取材日:2020.12.06)