基本のシューケア、道具と目的〜シューケア講習まとめ❷〜
それでは復習にザクっとメンテの順序と目的です
1、馬毛ブラシで埃とり
2、柔らかい布で汚れとり
(表面、ソール、靴の中、布で優しくふいていく、必要なら布を少し濡らす)
3、クリーナーで本格的に汚れ落とし
布につけて表面を優しくこすります(今回は優しい水性リームーバーを使いました。安全なので基本これでよいと思います)
<目的>
・ブラシがけや布拭きではとれない汚れ、以前に手入れした際の古いクリームなどを落とす
・革を素の状態にして新しくクリームを浸透させられる状態にする
4、乳化性クリームをいれる
ビンにはいってるかチューブ状のクリーム。
小さいブラシか指などで全体に満遍なく広げていく(基本無色のものでよいが、補色が必要なら色のついたもの)
<目的>
・水分による保湿
・オイル(油脂)による栄養補給
・ロウ分がはいっているものは膜をつくって乾燥を防ぐ
5.豚毛ブラシをかける
面でかけるかけることを意識
<目的>
・クリームを革に馴染ませる
・余分なクリームをとる
・自然なツヤもでます
この時点で革に張りがでてしっとりとして光沢感をもっていればうまくいってます
6、仕上げに柔らかな布で乾拭き
目の細かいクロス(フランネルももちろん)か仕上げ用グローブなどがのぞましい
<目的>
・最終余分なクリームをふきとる
・光沢感をます
見た目しっとり光沢がでて触るとさらっと仕上がってる状態がベスト
ここまででスムースレザーのお手入れは一応終了です。
この一連の作業はネットに動画などが沢山あると思うので本当に復習したい方は見てみてください
革小物やバッグなども基本の考え方は同じなので私物で試してみのもいいと思います。
この先の工程は必要性や好みでやってもやらなくてもです。
基本シューズ以外のアイテムにはいらないです。
7、油性ワックスでコーティング
だいたい缶にはいってるタイプ
成分はほぼ蝋分、油脂分
小さいブラシ、指、コットンフランネル生地などでまずは全体に均一に広げる。
その後はつま先とかかとにワックスの層を重ねていくイメージ(クリーム同様、色は必要におうじて)
ワックス好きでない人はつま先、かかとだけに軽くでも十分
<目的>
・汚れや雨を防ぐ
・革の乾燥を防ぐ
・光沢、見た目の美しさを強調
8、さらにピッカピカにしたい場合はワックスとコットンフランネルと水で仕上げていく
・ 基本つま先とかかとのみにしてください
(ハキジワのひび割れなどの原因になるので)
・「水分を利用して平滑に薄くワックスの層をつくってフランネルの布で磨き上げる」の繰り返し
**<使った主な道具と役割> **
*馬毛ブラシ
豚毛より柔らかくて毛足の長いブラシ
埃、細かなゴミ落とし、仕上げ、日常的なブラシがけ
*綿の布
汚れの拭き取り
リムーバーでの汚れの拭き取り布
*小さいブラシ
クリーム塗布用のブラシ
手も汚さずきれいに細かいところにも塗れます
*豚毛ブラシ
しっかりとして毛足短めのブラシ
クリームを馴染ませる(繊維に叩き込むみたいな言い方をする人もいます)
余分なクリームを取り除く
日常的なブラシがけ(光沢を蘇らせる)
*フランネルの布
仕上げ、鏡面仕上げ用
ネルの優しく綿密な毛足をワックスと水で潰して優しくしかも平滑に磨ける状態をつくるのがコツです
*水
汚れの拭き取りやワックスをのばすためにごく少量利用
水は基本革に良くないと言われますし、実際その通りの面もありますが
実はそんなに怖がらなくても大丈夫です
濡らしてほったらかしてしまうとシミになったり、形状変化して元の状態に戻せなくなったりするのがよくないといわれる原因かと思います
ごく少量をうまく使うのがコツ
濡らしずぎてもすぐに拭き取るのを忘れなければだいたい大丈夫です
メンテの際にはどっちかというと必需品です
まとめ❸に続く