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シューズの素材① “アッパーとソール”(特にソールについて)

これまで散々色々と書いてきてホントに今さらですが、靴は

・“足を覆ったり固定したりする『アッパー』“
・“地面と直接接して歩行の摩擦、衝撃から足を保護する『ソール』“

の部分とザックリわけてこの二つの部分からできてます。
この二つを最終くっつけて靴が完成します。

実際に靴の生産の現場を何度か見せていただいてますがアッパーとソールをくっつける工程が靴生産のクライマックスという印象はやはりあります。

「アッパーとソールのくっつけ方にはいろんなやり方があり、靴のデザインや形状ではなくアッパーとソールをくっつける方法で靴の種類を分類する」場合もあります。参考までにどうぞ。
(このサイトは靴全般総合的に扱っていて、メンズドレスシューズだけみたいなものよりかえって勉強になります)

一旦、復習です。
レザーシューズの素材は

・アッパーはクローム鞣し革、柔らか、弾力性、伸縮性、発色よい
・ソールはタンニン鞣し革、堅いが体重支える強度と柔軟性の共存、耐摩耗性

と使い分けるのが革の特性上むいてます。

が、前回のエンダースキーマのようにアッパーがタンニン鞣し革の靴も実は全然あります。クロームの革がアッパーにむいてますが、アッパーに関しては結構なんとでもなるようです。

これをふまえた上で、話はズレていきますがシューズの素材についてです。

現在、販売されている靴はすごい多種多様でアッパーの素材もソールの素材も色々です。
アッパー素材はかなり幅広いのに対し、ソールは限定的ですがそれでも何種類かの素材がレザーソールに変わるものとしてたくさんの靴に使われています。

◉アッパー

実際のところメンズドレスシューズに限らなければシューズのアッパーに使われる素材は多岐に渡ります。
レザー、合皮はもちろんですが、特に婦人靴と呼ばれるジャンルではコットン、ウール、麻、ナイロン、エステルなどの布地、サンダルまで考えると、塩ビ、PVC、樹脂系のものなどファッション性がかなり重視され、「なんでもありか」と思える程です。

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エステルサテン?革のライニンング、芯材などつければ十分使用できるということだと思います。

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もはやアッパーとは呼べないかもしれませんが、ストラップはPVC(ポリ塩ビ)のようです。(こういうものでも足がどこまではいって、どこで固定すべきかという理屈は考慮してつくられています。あまりに理屈を無視すると履き物として破綻します。素材も設計にかなう強度の範囲のもので選択されてるはずです)

スニーカーでは数年前よりニットで直接成形するアッパーまで開発されました。(シューズのアッパーとしては革命的かも) 

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ホカオネオネ、ニットアッパーのベースに色んなものが施されています。

靴のアッパーの素材は技術の進化もあり自由度はかなり高いです。

◉ソール

靴のソールは足がのっかるところから地面に接するところまで全部をさしますが、本来はインソール、ミッドソール、アウトソールなどと細かく分けます。ここでは主にアウトソール〜ミッドソール中心の話です。
ソールもアッパー程ではないもののそれなりの選択肢があります。

○レザーソール(説明省略します)

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○天然ゴムソール

『ゴムの木の樹液、“ラテックス”を固化したクレープソールが代表。ローテクスニーカー、バルカナイズド製法のものなどは基本天然ゴムベースですが合成ゴムと混ぜてつかわれるケースも多い。パラブーツのオリジナルソールも天然ゴム100%の自社工場生産で有名ですが詳しい実態はわかりません。』

○合成ゴムソール

『合成ゴム自体は主に石油系由来の化学工業製品、もとは天然ゴムの代替品。ソールとしては強度、耐久性、耐水性あるものが生産可能。当初、重い、通気性ないというのが欠点だったが日々進化改良されていっている。発泡性のものは軽い。天然ゴムと混ぜて使われるケースも珍しくないので明確な区別は曖昧になってきている。』

○ウレタンソール

『ウレタン・ポリウレタンフォーム。弾力性、グリップ力も高く、耐摩耗性にも優れているが、数年間で加水分解する。加水分解してしまうとアウト。履いて歩いて体重かけると密度がしまって耐久性があがるので履き潰すような頻度で使う靴に向いている。ほっといても湿気で加水分解してしまう。』

○EVAソール

『エチレン酢酸ビニルポリマー、現在一番使われているであろうソール。なんといっても軽さ、クッション性。加工アレンジ、応用はかなりきくので形状・見た目は様々。加水分解しないらしい。ちなみに経年劣化は縮むらしいです。耐摩耗性は弱め。』

など、ソールは強度と柔軟性・クッション性を併せ持つ必要があり、アッパーよりも素材としてはずっと限定されます。なんでもありというわけにはいきません。

・レザーソールが持つ性質の代替が可能な素材
・靴底として必要な要件(強度、耐久性、柔軟性)が満たせる素材

を使って靴のソールとして目的を持って開発されていることが多いです。

今回メインのテーマは
『レザーじゃないソールについて』にするつもりでした。
以前から私自身も明確にわからない分野で
“ラバーだ、ウレタンだ、EVAだと言われても見分けつかない”
と、ずっと思ってました。

今回のこの機会で
“なんとかはっきりわからないか?“
と思ってかなり検索して色んなものを読みましたが、残念ながら結論としては
『専門性が高い分野すぎてわからない』
『加工のアレンジがきき過ぎで、色んなものがあり過ぎてわからない』

ということになってしまいました。

それでも以前よりは詳しくなりましたのでわかる範囲でこのまま説明していこうと思います。
が、長くなりましたので、続きはシューズの素材②へ

<まとめ>
・靴は大きく分けるとアッパーとソールの二つの部分からできている。
・アッパーとソールのくっつけ方は様々で、それがシューズの製法として分類されている
・アッパーの素材は比較的融通がきき自由度は高い

・ソールも選択肢はあるがソールとしての要件を満たす(クッション性と耐久性)素材でないと使えない、レザー、天然ゴム、合成ゴム、ウレタン、EVA、など

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