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組織とゲージ 〜ニット(編み物)①〜

布帛(織物)に続いて編み物についてです。

●基本の基本 天竺目 表裏組織

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ニットの天竺目(平編み)です。
ニット製品で一番スタンダードな編み地です。

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裏目です。
天竺の組織は表が縦に逆Vの字の連続みたいな感じに見え、裏は横向きのフラットな組織にみえるのが特徴です。

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( 表目拡大図 )

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( 表目組織図 )

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( 裏目 拡大率違っちゃてます、すいません )

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( 裏目組織図 )

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実物はこの普通のクルーのニットです。
ニットはまず天竺目から覚えるのがいいです。
ニットの編み組織なら肉眼で見えますので
店頭のニットの裏表をみて
“あーこれ天竺だな”
と確認してください。

表:縦方向に逆Vが並んでみえる組織
裏:横方向に均等なウネにみえる組織

ちなみに織物の組織は

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前述のオックスフォードの組織です。
織物と編み物のちがいがはっきりわかると思います。

・織物は縦糸が何千と並んでるところに規則的な隙間をつくってその間に横糸を何千と通す。だから安定していて伸び縮みしずらい
・編み物は一本の糸でループをつくって規則的にループの間にループを通すというのを連続させる だから安定感なく伸縮性高い


●編み地のつくり方とゲージ

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(出典:ニット入門講座 株式会社センイジャァナル 1996)

これが天竺目の編み地をつくるときの針の動きの図です。これで一目分です。
この針はベラ針、ラッチニードル、タッピ針とかよばれます。
世界中で機械編みはこの針の構造がスタンダード。(他にはヒゲ針というのもあります)

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実物のベラ針です。

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(出典:ニットアパレルの基礎知識 大阪繊維リソースセンター)

このベラ針がたくさん並んでて図のようにドンドン編み地をつくっていくのが編み機です。
そしてこの針が1インチ間に何本並んでるかが、よくいわれるゲージという単位です。

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編み機の針床(ハリドコ)の拡大写真です。
わかりにくいですがこんな風にビッシリ並んでます。

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遠目でみるとこんな感じ。
島精機のコンピューター編機。
下からでてきてるのが編みたてられたニット生地です。

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ゲージ別の針。
1インチ間に12本並んでれば12ゲージ。
ハイゲージになるとやっぱり針も細いです。
(注:これ島精機のマシン専用の針かもしないので、形状がスタンダードなベラ針とちがうかもしれませんが、先端の編み地をつくる部分はおなじ構造なので細さだけみてください)

●<この辺でまとめ>

・ニットは編み物

一本の糸のループの連続で編み地ができる、伸縮性高い、安定感ない形状

・織物とは全然違う

織物は何百の縦糸と何百の横糸の交差でつくる伸縮性低い、安定した形状

・機械編みの基本の編み地は天竺目

色んな複雑な編み地もこのつくり目の応用

・天竺目は表と裏で見え方ちがう

表は逆V、裏は横ウネ

・機械編みはベラ針という針の仕組みで編み地がつくられている

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(出典:ニット入門講座 株式会社センイジャァナル 1996)

・編み針が何本も並んでいるのが編み機

何十本もの針がドンドン編み目をつくりニット地ができあがる

・針が1インチ間に何本ならんでるかがゲージ

5本なら5ゲージ、16本なら16ゲージ、ハイゲージになるほど針自体も細い

織物は織物にむいてるもの、編み物は編み物にむいてるアイテムとそれぞれの良さがあることもなんとなくわかると思います


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