話が作れない同人文字書きの話の作り方
突然ですがわたしは本当に本当に、ほんっっっっとうに物語やお話というものを作るのが苦手です。小説を書き始めて20年、同人活動を始めて15年は経ちますが、壊滅的にお話作りというものが苦手で「プロット誰か書いて……………」という始末。
文章は書ける、なんとなくシチュエーションも繋ぎ合わせられる、だけどなーんか読んだらあんまりしっくりこなくてモニャモニャしたまま話が終わる。
起承転結どころか「この話って何がしたかったの?」と思うことが多々ありました。
とにかく話が書けない。本を作るにしてもニュアンスで書くから力技でまとめることが多くて、推しカプが付き合う経緯が書けない。ただ文章書くことだけはできたので、長い文章は書けて、本だけは出せている、という状態でした。ポエム漫画みたいなもんです。
で、同人としてはこれでよかったんですが、ありがたいことにちょっとしたシナリオのお仕事をいただくことがありまして、その時にいろいろ自分の文章の書き方を見直しました。
つまるところ、お話が書けない人間がどうやってお話を書くか?ということを考えるに至ったわけです。
結論から言うとお話を作るのをやめました。
話が書けないなら小説にならねーじゃん!と言う話ですが、逆です。お話にしようとするからなんも決まらなくなるんです。
小説、シナリオ、物語って、
前提・出来事・出来事への反応の繰り返しで描かれるので、これをはっきりさせることだけに注力しました。
以下からいろいろそんな話をするのですが、原則として最近は「AだったものがZになる」をとにかくはっきりさせるようにして書いてます。これができてからめちゃくちゃ何がしたい話がわかるようになった。(当たり前の話をしてます)
そんなわけで「話が考えられないやまろくの話の作り方」です。本当に話の流れがわかる人にはあまり参考にならないです。ごめんやで!
①お話を作るのをやめる
身も蓋もない話をするのですが、そもそもお話を作れない!!!と言う人間がお話を作ること自体がナンセンスなので、
とりあえず「話を作ろう」と思うことをやめてみる。というかわたしはやめました。だって最初からお話作れないし……
あと最初からお話作るのわけじゃないじゃん、萌えを示したいだけだよね?絵描きがみんな漫画を書けないようにお話が書けない文字書きがいてもいい。
シチュエーションだけ書いてらのもいいと思う!だって萌えるからいいのよ、二次創作はそう言うものです。
そもそも話にするってなる時ってすでに着手した時点でこうしよう!が見えてません?そういう時はなにもしなくても書けると思います。
だいたい、お話が作れないってなるときって、
本を作りたい!→本にする話を書かないと!→なに……そんなに長い話…??となる気がします
もうね、やめよう 本にするから話考えなきゃ!解釈を話にしなきゃ!やめよう、これがそもそもの「書けない」の原因!!
②書きたいシーン≠書きたい話
話が書けないでなにが話作りや!!そうなんだよね。それでも小説書きたい人間が話を作る時にどうするか?
二次創作でお話を作りたいと思う時ってどんなとき?こう言うシーンが見たい!が大体じゃないですか?そもそも「お話にしたい」とすら思ってないことが多い。
書きたいシーン、見たいシーンはある!そしたらそこの前後の流れある?
あったらもうこれ読まなくていいです。それ書いてください。それで作品です。おわり。
え〜そういうのができない〜前後なんてわからない〜という人、もうそこだけ書こう。それで満足したら、それはそう言うものだった。かいてくうちに前後見つかったら書く。もうそれでいいです。
そんなんなくってぇ〜でもフワッと解釈あってぇ〜と言う人。これから言語化するので頑張りましょう。おい!エモで逃げるな!言語化しろ!!
③何がどうなる話?をはっきりさせる
話がなにも組み立てられない!どう言うシーンと言われても困る!そのシーンを書いたけど前後わかんない〜!という方、絶対多いと思います。
わたしも概念しかなくて同人誌を書いてました。どうやってたのかな。
話は作れない、でも話が書きたい。そんなときにはどういう話?というのではなくて、『最終的になにがどうなるの?』から考えましょう。
推しカプ付き合う!ええやん!推しカプ別れる!悲しいけどええやん!推しカプすれ違う!サイコー!すれ違ったまま終わるん?!?!推しカプごはんをたべる…
いいね…ごはん…ほのぼのじゃん…なにたべんの…………とまあそんな具合でいいので、なにがどうなるの?を掘り下げよう。
Twitterに喚き散らすでも人に聞いてもらうでもチラ裏でもなんでもいい。そして究極この「どうなる」、これは結末じゃなくてもいい。お話の核になる部分をはっきりさせるだけで見え方は変わるのではないでしょうか。
核が見えたら「どうやって付き合う?」「どうやって別れる?」「すれ違うってどんなん?」とかラフに考えてみよう。これだけで割とお話になることが多い。
④どこソース??
たくさん書きたいシチュエーションがあってぇ、あれもこれでぇ……となるのは推しカプへの愛の性なんだけど、なんでもそうだけど、全部載せってボリュームやばいし、良さが相殺しかねない。引き算してください。間引いてください。
間引けねぇよ!となったオタク、手上げて!いっぱい!わかります。全部載せたいよね。でもね間引いて。野菜も間引かれておいしくなるし。
わかったけどその間引く基準がわかんねーよと言う話なんですけど個人的には「何かのきっかけにならない出来事なら取り上げない」にしてます。
体調不良いれよう!となったときに、「風邪ひいて距離が縮む」なら残す。「具合が悪い推しが見たい」なら削る。ここではそのキャラがそうするしないの解釈の話ではなく、話のきっかけとして必要なエピソードじゃなかったら、ふんわり要素残すだけでいいんじゃね?ってことです。
上の例だとどうしても体調不良が書きたかったら何かのきっかけとして使うか、いつも具合悪くなるのに〜とかいれるとか。
己の性癖はきっかけにならない限り入れない方が話がまとまる気がする。
⑤空気感
よく、空気感が好きでぇ〜〜と言う話や感想をいただきます。ありがとネ。こう言う空気感の話が書きたい!イイネ!で、その空気感ってどういうもの?
どういう状況でどう言う感情?言葉にできないなら「空気感を出したい」で書くのはなかなか難度が高いと思う。なぜなら空気感は書くものはなく感じるものなので。
こちらが意図して湿っぽい話にしたいなら描写でとにかく湿っぽさや、陰鬱さを出す。単語や言葉選びの話になってくる。
意図して「こう言う雰囲気に寄せる」がないと難しいので話の流れで演出とか本当に考えなくていい。
脚本としてできることは言葉を雰囲気によせることじゃねぇかなぁとおもいます。
この「付き合ってないけど微妙な距離感の二人のお話、空気感、イイ」とか言うけど、それは「付き合ってないけどいい空気感ってどんな状況や」を、ひたすら言語化して書いた結果なので、空気感とかで出るものじゃないです。ほら、恋人だったら手繋ぐところを手を繋がないとかそう言うエピソードの話よ。そう言うのが積み重なって空気感というものが出てるんじゃないですか?
つらつらと書いてきましたがわたしもまだまだ勉強中です。こんな書き方してるよ、とか話を作る時のコツとかあればぜひ教えてください。
(よかったら https://odaibako.net/u/10ri29tabetai こちらまで…)
二次創作、同人活動をするときに何かしらのお話をかきたい、表現したいと言う方は多いと思います。自カプのポテンシャルを引き出せなくて悩む人も、周りのクオリティの高さに泣きたくなる人もいると思いますが、自分の考える最強の推しカプを好きなように表現できたら最高じゃない??!?!?!と思ってわたしも日々いろいろやってます。
みんな頑張ろうな 推しカプかいていこうぜ