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【妄想ライオンズ 116】もしも、ソトを敬遠していたら?
9回終了時点では、ロッテの吉井監督としては最悪の展開だったはずだ。
なんとかライオンズの武内から1点をもぎ取り、捕まり始めたメルセデスを打者二巡でさっと替え、6回から勝ちパターンの継投を注ぎ込んで逃げ切りを図る。
7回には下位打線がつながり2点目をとり、絶好の状況だった。
しかし、今年のラインズは違う。
試合終盤1点も許せない場面で #金子侑司 選手がファインプレー!
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) April 10, 2024
フェンスの距離感、ジャンプのタイミング全てが完璧です!
#埼玉西武ライオンズ #seibulions #やる獅かない pic.twitter.com/dh0H5rumyB
8回の表、抜ければ1点というところで、金子がフェンスを恐れない劇的なファインプレーを見せる。
これでムードは変わった。
しかも、8回の裏の先頭は金子。
その金子が、沢村の低めの難しいボールをレフトへ運び出塁する。
源田が粘って繋ぎ、ノーアウト1、2塁で絶好調の岸。
岸は、指示通りの送りバントを綺麗に決める。
そして、外崎が、なんとかなんとか内野にゴロを転がして1点をもぎ取る。
たかが1点。されど1点。
この1点が、9回の劇弾を呼び込む。
追い込まれた9回にチームを救う、今季第1号は同点ホームラン!#中村剛也 選手が、今年も綺麗な放物線をレフトスタンドに描きます!#埼玉西武ライオンズ #seibulions #やる獅かない pic.twitter.com/9HQX8ivdJr
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) April 10, 2024
スタジアムは完全にライオンズの劇場と化す。
本当は、この裏で決めたかった。最後の源田のあたりは悪くなかった。ただ、レフト正面だった。
吉井監督かすれば、勝ちパターンを四人つぎ込み、さらに代走、守備固めを注ぎ込みながら逃げ切りに失敗。
対するライオンズは、アブレイユ、甲斐野、本田などの勝ちパターンを残している。さらに、打撃陣は、負けていたわけで、レギュラーがほぼ残っている。
ロッテの打線には、打てそうなのは、ソトと、中村くらいしか見たらない。
完全にライオンズに分がある延長線のはずだった。
が、ロッテは勝負強い。
友杉は必死にボールに食らいつき、ラッキーなヒットをものにする。
岡のあたりは、外崎の正面へ。ゲッツーと思ったところ、名手がこのボールを弾いてしまう。
愛斗が必死にバントで繋ぐ。
ポテンヒットとエラーとバントで巡ってきたのが、ソト。
ロッテでただ一人の3割バッター。
次は、山口も上田も下がっていて、茶谷と和田。
1アウト2、3塁。1塁はあいている。
誰がどう見ても、ソトと勝負を避け、後ろの二人と勝負すべきところに見える。
しかし、松井監督の選択は、ソトとの勝負だった。
アブレイユの今日の出来は決して悪くなかった。本当ならば、運さえ悪くなければ、愛斗までで終わっていたかもしれない。
だけれど。
勝負は確率論がまず先ではないだろうか。
満塁になり、アブレイユが押し出しを出す確率と、ソトに外野に打球を運ばれる確率と、どう考えても前者の方が低いはずだ。
去年のライオンズなら、9回に追いつくような粘りはなかったかもしれない。けれど、阪神とかオリックスならば、こういう試合をしっかりひっくり返すように思う。強いチームというのはそういうものだろう。
ロッテは、攻守にライオンズに押されながら、「ここ」というところで、しっかりとランナーを返した。
いいスタートを切ったライオンズだけれど、残念ながら、野球にはまだまだ弱いと感じる一戦だった。