ミネラルの過不足による疾患(銅過剰症)
こんにちは、
ミナです。
食物中の銅は小腸から吸収され、
主に肝細胞に取り込まれた後、
様々な酵素の形成に関係します。
銅の過剰な摂取により発生する主な症状は貧血です。
これは銅の吸収が鉄の吸収と競合するからです。
このため銅を過剰に摂取すると
鉄の吸収不良を起こします。
その結果、鉄欠乏となり、貧血が起こります。
また、銅そのものが不足しても貧血が起こります。
これは銅が鉄の代謝に関係する酵素の成分として、
血液を作る働きに関係があるためです。
銅も他のミネラルと同様に、
ペットフードを主食としている動物では、
不足したり過剰になったりすることは殆どありません。
しかし、特定の犬種(べドリントン・テリア、
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなど)では、
銅が肝臓に蓄積することによって、
慢性の肝炎が起こることが知られています。
これらの犬は、銅とタンパク質との
異常な結合などが起こることにより、
肝臓に銅が蓄積します。
また、亜鉛は、小腸からの銅の吸収を
抑制する働きがあるため、
亜鉛が不足した食餌は銅過剰症の原因となります。
肝臓への銅の蓄積が疑われる犬には、
銅の量が少ない食物を与えることを
検討しなければなりません。