アジアの国の片隅で(その①)
5月。久々のnoteです。早くも何だかジト〜ッとした感じでスッキリしない季節に入り、気持ちも少し落ち込み気味になりますね。5月病ってヤツなのかな…
さて今回は完全に自分の記憶の備忘録として遠い昔の記憶を辿り思い出す限り書いてみようと思い立ち、僕が学生時代に一人旅をしたベトナム旅行のことを書いてみようと思います。
可能な限り思い出した詳細を何回かに分けて綴ります。起こった出来事や出会った人々など段々と年をとるにつれて忘れていってしまう自分の記憶を出来るだけ残しておきたいなぁなんて、そんな風に思った次第です。
そしてもしかしたらほんの少しでもこれから一人旅をしてみたい方やベトナムに行ってみたい方の参考になることがあれば嬉しいです。
○立志編
それは僕が大学3年生だった遥か昔、今から20年くらい前の時のお話。(っていきなり思い出してみて20年も経っていることに軽く衝撃を受ける…)
当時確かTVで放送されていた世界ウルルン滞在記という番組があり、少数民族の村を訪れて宿泊する様子に何となく憧れを抱いたり、大学の先輩や友人たちが長期休みになるとこぞって海外一人旅に行くことにも触発されたりして、夏休みに人生初めての海外一人旅に行くことにしました。
何かの当てがあるわけでもなく気ままな一人バックパッカーの旅へ。
(今だと海外一人旅も行きづらい状況があるのかなぁ。学生時代の一人旅は本当に良い経験になると思うので、そう言う意味でも早く世界のパンデミックが終息することを願います。)
それまで僕は北京に行ったのが初海外で、初めての海外一人旅にドキドキもあったと思うけどまぁ万が一身ぐるみ剥がされるようなことがあっても命さえあれば何とかなるだろうと決心したのでした。
大学のゼミで途上国に関するテーマを扱っていたことで何となく東南アジアの途上国に行ってみたいと考えていたのですが、、、そうだ、思い出したけど当時、確か太陽という雑誌で読んだ安藤忠雄の特集記事の中に、
「旅は人生の学校だ」
みたいな話と確かベトナムのフエにある王朝の遺跡の話が載っていて、そうだベトナムにしよう!という感じだったような気がします。
そこから、夏休み中に行く予定を立てて当時やっていた家庭教師のバイトなどでお金を貯めて地球の歩き方などを買ったりしながらイメトレと準備を進めました。
滞在期間は2週間くらいとしてとりあえず北部の首都ハノイから入って南下して中部の都市ダナン、フエまで行くルートを計画。
当時はもちろんスマホなどなく、ガラケーはあったけど持って行かずに、最小限の荷物をリュックに詰め込んで泊まるところも決めず片道の格安チケットを片手に飛行機に乗ったのでした。
(そうか、今ならスマホもあるし何でも調べられたりするから旅は便利な反面、何にも頼れないことで味わえる一人旅の良さも変化しているのかも知れないですね。)
当時直行便があったのか分からないけど、とにかく格安チケットだったので成田からマレーシアのクアラルンプール国際空港経由のトランジットでハノイに行くマレーシア航空の便でしたが、今調べてみると片道トータルで13時間くらいかかっていたようです。
夜にクアラルンプールに着くのでそのまま空港に泊まり、次の日にハノイに行くことに。
旅への期待と不安が入り混じる気持ちがあったと思いますがマレーシア航空のCAさんたちがとても綺麗でアジアンビューティにウットリしたり、隣にベジタリアンの外国人の方がいたりして、徐々に日本ではない雰囲気を感じていたところ、ふと自分の前の座席にある画面でゲームが出来ることに気付きました。
ソフトがいくつかあったのかなぁ、その中にファミコンのマリオ3がありました。普段はゲームはやらないのですが、昔やっていたこともあり懐かしくて久々にやったらハマってしまい、寝ることもなく過ごしてそのまま夜にクアラルンプール国際空港に着くのでした。。。
クアラルンプール国際空港に到着してから、トイレに入ると大の方にはホースがついていて、これはお尻を流す用??と早速日本との違いを感じつつ小を済ませて出ようとすると、入口にハンドタオルを差し出す優しげな髭のオッサンが。
あぁ親切だなぁ、ありがとう!とタオルで手を拭くと、そのオッサンが手を差し出してきたではないですか。
!?もしやチ、チップ??
えー、そう言うもんなのか。そうか、そうなのか。うんうん…
ということで確か少しお金渡したように思うけど、親切さとのギャップに少しゲンナリとしてしまったのでした。
トランジットの手続きはあまり覚えていないけど、受付の女性と拙い英語でやり取りするもあまり通じず、向こうも「あぁもうコイツはいいや」みたいな雰囲気だっな。諦めた感じのその女性の苦笑いを浮かべた表情も何となく思い出せます。
それから空港で寝ることにしていたので適当に良さげなベンチを探してバッグを枕にして就寝zzz
次の日の朝、ハノイ行きの便に乗りいよいよハノイの国際空港(ノイバイ国際空港)へ。
昼間のくそ暑い時間帯の到着だったと思うけど、空港着いてからの行動を飛行機の中でずっと考えていて、市内に出ているバスがあるようだからまずはそれに乗ろうと。
窓には段々と近づくベトナムの街並みとそして紅河(ホン川)が眼下に広がっていました。
しかし空港に到着するや否や、出口には知り合い!?いや親戚なのか?と思うほどに親しげな笑みを浮かべている日に焼けて髭を生やしたオッサンたちがズラーっといました。
「おーい、こっちへ来い」と手招きをしていて、「おわー、これはぜったいに怪し過ぎる。そうだ、バスだ。バスに乗れば間違いないはずなんだ。」と恐れを抱きスタコラとバス乗り場を探して歩く僕をしつこーいオッちゃん2人が、追いかけてくる。
英語だったかもしれないけど「おい!タクシーに乗っけてってやるよ!どこに行くんだ?」みたいな雰囲気だったと思います。
もー振り払うのもメンドーで、バス乗り場も全然見つからなかったので諦めてそのタクシーに乗ることに。
そこからタクシーでハノイの中心部までの道中、簡単な英語で「ナカタ知ってる?サッカーのナカタ。アハハ!」みたいな日本人よく知ってるよ的な会話が繰り広げられて、どんどん街の中へ。
途中、舗装されていない土埃の舞う様なでこぼことした道をクラクションをバンバン鳴らしては追い越したりしながらガンガンと進む。
そしてしばらくすると街中のあるホテルの前に到着してオッサンたちから「ここに泊まれ!」と紹介されるがままにロビーに。
確か事前にユースホテルに泊まろうとか考えていたような気もしますが、そんな余裕もなくオッサンたちに促されるままそのホテルに入り、従業員らしき人物と宿泊費を交渉。
確か最初は15ドルと言われたところを13ドルにしてもらって、まぁいいかと2泊くらい泊まることにしました。
(今Googleマップから探してみたけどどの辺だったのか分からないなぁ…ハノイ旧市街のユースホテルの近くだったのですが。)
部屋に入り、ひとまず無事に泊まるところも確保出来たことでようやくホッと一安心することが出来たのでした。
その②へ続く…