見知らぬおばあちゃんと向かい合って座った結果
昨日、課題をやろうと思ってカフェに行ったのですが、そこでちょっと不思議なことがあったので書いてみようと思います。
私、座る。
私がカフェに着いたのは11時台で、朝ごはんには遅いけど、昼ごはんにはちょっと早いみたいな時間でした。
店内をのぞいてみると、2、3組のお客さんがいるくらい。静かだし課題も捗りそうだな、なんて考えながら、レジでアイスキャラメルラテとホットサンドを注文しました。
番号札をもらって、どこに座ろうかと考えます。お店の真ん中にある、長机に椅子が向かい合って置かれているとこにしよう。
そう思って、長机席の一番端に着席。感染症対策のアクリル板で1人ずつに区切られているし、安心。
おばあちゃん、座る。
しばらくして、私がホットサンドを一心不乱にむしゃむしゃしていると、お店に1人のおばあちゃんが入ってきました。杖をついている、小柄なおばあちゃんです。
レジでの注文を終えたおばあちゃんは、席を探しているみたい。どこに座るんだろうな、と視界の端でちょっと気にかけます。
…ん?
…あれ?
…なんかこっちに向かってきてる?
おっ、おっ…
おばあちゃん…
あっ…いま私の目の前に…
す、座った…
こんなに広い店内で、全然お客さんもいないのに、私と見知らぬおばあちゃんが長机を挟んで向かい合って座っている…
これはちょっとだけ予想外の展開だぞ…!
電車でも席がガラガラだったら端っこから埋まっていくように、空いてるカフェとかでも既に人が座ってる場所って避けられることが多い気がしていたけど…そうとも限らんのね…!
目の前に座ったのは、どっちだ?
ここからは完璧に私とおばあちゃんとで2人の空間が生まれそうだったので、会釈くらいはしておきたいな…と思い、ちらっとおばあちゃんを見てみました。
あっ、おばあちゃんもこっち見てた…
やばいやばい、ばっちり目が合った。焦っていると、なんと有難いことにおばあちゃんのほうから声をかけてくれました。
「目の前でごめんねぇ(*´ω`*)」
…この一言で気付きました。
そうか。おばあちゃんは私の目の前だと承知した上で座ったんだ。ということは、どうしてもそこに座りたい理由があったのかもしれない。
例えば、その席はおばあちゃんがいつも座ってるお気に入りの席だったとか、あるいはその席からの景色が好きだとか…。
もしそうだとしたら、おばあちゃんの目の前に座ったのは私の方なのかもしれないな。
なんて考えながら、ホットサンドを食べ終わり、やっと課題に取り掛かりました。
ただそこにいる、あったかさ。
私の向かいで、おばあちゃんはゆっくりホットサンドを食べています。
おばあちゃんの向かいで、私は黙々と課題をしています。
喋るわけでもなく、邪魔するわけでもなく、お互いがただそこに居ただけなんだけど、私はおばあちゃんとの空間がとても心地よかったです。
人との絶妙な距離感が安心をもたらしてくれることってありますよね。なんなんだろうな〜これ。不思議だなぁ。なぜかあったかいんだよなぁ。
ということで、見知らぬおばあちゃんと向かい合って座った結果、 心がぽってあったかくなったし、締切が近かった課題も無事終わりました。
素敵な時間をありがとう、見知らぬおばあちゃん。