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それでも私は泣きたいんだ

私は眠ることが好きだった。夢を見るのが好きだった。今は夜が怖い。

体調を崩して眠れなくなった時、眠剤を処方してもらった。ごく少量の。入眠はできたがそれでも夜中に何度も目が覚めるので薬を変更したり増量して朝までなんとか眠れる量を探した。

やっと眠れる。そう思っても絶賛メンタル激落ち中の期間に入れば睡眠の質も落ちる。病むまでは泣くことなんて滅多になかった。泣きたい気持ちを怒りに変えて強がっていた。

ボロボロになって毎日泣いていた時、人前では泣かないように堪えていたのに子供を起こしに行った朝、寝ぼけ眼の子供の優しい目を見て泣いてしまった。

…なんで?なんで泣くの?
子供もボロボロ泣いた。



それから子供の前で泣くことはもうしないと決めた。辛抱たまらんことになったらこっそり陰で泣く。不安にさせないように気を抜かないように。

どんなに頑張っても眠剤を飲んでもしゃくり上げながら泣いて起きることもある。眠っているから無意識だ。子供に聞かせたくない。誰にも気づかれたくない。だから私は夜が怖い。