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カラタチが溶かす表裏

ヒエラルキーは「階層」や「階級」を表す言葉で、「高い」「低い」と表現します。 たとえば、会社で「ヒエラルキーが高い」といえば社長をはじめとする上層部や経営陣を意味するでしょう。 一般労働者が自分の立場を卑下し「ヒエラルキーが低い」と表現することもあります。

合唱コンクールの練習で意識高い系女子に怒られしぶしぶ歌うのが2軍
意識高い系女子に怒られ勃起するのが3軍

TBSラジオ N93
カラタチの最果てのセンセイ!
今日もいやらしく熱を帯びている。

番組コーナーの基本となる2軍3軍。
毎週ネタメールが増え続けている。
2軍と3軍の違いをネタにするコーナーで
1軍が付け入るスキはない。

若手芸人5組がしのぎを削り地上波枠を目指すPodcast番組N93。毎月1位から5位までランク付けがされ、簡単に言えば再生回数が多かったり、力を貸してくれる番組スポンサーを獲得する事ができたりすればランキングは上がりそれがなければ下がる。5位は打ち切り、1位は地上波枠で放送が決定する。

このゲーム性もリスナーからしてみると非常に楽しみがいのある中で、私がエレベーターの隙間に落としたカードキーよりも深く深く潜り込んでいってしまったラジオ番組が先述した上記になる。

この5組の中に入り木曜パーソナリティを務めている「カラタチ」
私はこのコンビの存在自体はラジオの存在よりも前には知っていた。
2〜3年ほど前だったかM-1の3組まとめて見れる3回戦動画だった。
アイドルオタクの前田とアニメオタクの大山。ああなんか面白いなワードセンス好きだなと感じ何回かその組の動画を再生した記憶がぼんやりと残っていた。

時は流れて2023年のM-1動画3回戦。
再び彼らと出会う。
久々にカラタチを見た。そういえばいたな。カラタチ。
いや、え?明らかに面白くなっている。
良いね!準決〜決勝にいても全くおかしくないじゃん。

YouTubeのコメント欄は
「カラタチ本当に面白くなってる!ラジオもめちゃくちゃ面白いので是非聞いてほしい!」
「最果てから来ました!」
「大山アンチです!前田さん大好き!ラジオを聞け!」
など、他の組とは違ったコメントが残っていて独特な雰囲気を醸し出していたことも印象的だった。

なるほど、ラジオが面白いのか。それに関しては
霜降り明星、真空ジェシカ、ダブルヒガシの3組のラジオを聴きながら日々移動し続ける私にとってカラタチのラジオを取り入れるのに造作はなく、当時最新回だった
#33「火薬の匂いが立ち込める」を初めて再生した。

櫻坂46、紅白歌合戦出演決定!!
フゥーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!

ラジオブース内で許可なく
クラッカーを鳴らす前田

お前も動揺してんじゃねえかお前!!!!!!!
何でお前の方が会話出来ねえんだよ!!!!!
オメェ自分で鳴らしてんだから大丈夫だろうがよ!!!!!
ふざけやがってよォ!!!!なんだ早く言えオラァ!!!!!!!!

びっくりして放心状態になり
ブチギレる大山


ネタと全然テンション違くない?笑

なんだこれ、めっちゃ面白い。
こんなに軽快なのか。二人とも声でかァ。(笑)自由だなあ。
アニメオタクっていうかエロゲオタクじゃん。
唯衣ちゃんって誰だろう?櫻坂の子なんだ・・!


そこからハマっていくのにそう時間はかからず#34「そしてオタクは旅に出た」で何でカレー屋さんにロケに行っているのか流れが理解できず、#1から聴き直しちゃった方がもうこれ早いわこれに関しては・・となったが最後
他の芸人ラジオや年末特番を差し置き
年末年始と聴き倒してしまっていた。

結局オタクというのはある分野に非常に詳しかったり、特定の趣味に非常に没頭している人のことであるからして
これは結局プロフェッショナルという言葉に言い換えることが出来る。
大谷翔平は野球オタクだし
伊沢拓司はクイズオタクだ。

それなら前田壮太は櫻坂46(武元唯衣ちゃん)のプロだし
大山和也は美少女シナリオゲームのプロなのだ。

これはもうコインの表と裏であり
表裏は一体している。

そこに来てカラタチは真っ向から芸人なのだ。
ある場面ではお笑いは副業などと言っているがとんでもない。
自虐しながら飄々とボケているようで周りに毒を放つ前田と、自分は一般人ですよヅラしておきながらとんでもない趣味を内包しブチギレ続ける大山。
ムゲンダイホール所属の芸人の中で一番先に今年の新作グッズを売り切ってしまい、単独ライブも即完。(私も行った)これはお笑いというベース下地がなければ起こり得ない。
2軍3軍から1軍に上り詰めて天下を取っていってしまうストーリーがいつの時代だって我々は大好きなのである。

このままの勢いでいくと
優秀な作家陣らの支えもあり
カラタチは裏から表にひっくり返れる。
言い換えれば2軍3軍から1軍の舞台へ移れる。

ただ、私がカラタチならやってしまいかねないと期待しているのは表裏を溶かしてしまうのではないかという事。
2軍3軍にしか見えない魅力があり、それを
1軍にも伝え2軍・3軍にいけるチャンスがあるんだと語りかけるような、普通であればありえない錯覚をうむ魔術のような、その境目を激しい炎で溶かして全員で笑えるお笑いを創り出してしまう気がする。
(マジで何回考えても言語化できない無理すぎ)

まずは「なんだこの2軍・3軍野郎は?」
から入るといい。自分より下だとバカにして笑うといい。
そして気付く。あれ?俺もおんなじだな?え、待ってめっちゃおもろいな?

こうなれば毒は回りきっている。

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