金沢戦の記録(短め)
今回は、金沢戦を見ていて気になった点を中心に記録していきます。試合経過については今週は省略させていただきます。(注、ほぼメモです)
システム
システムはいつも通り442。ただし、コンディション不良の喜山、仲間に代わり、武田将、三村が先発。また、半月板損傷による手術から約一年ぶりに復帰した後藤が増田に代わり先発した。
試合ポイント
・なんといっても仲間の不在である。ボールを前進させて、局面を変えることができるキープレイヤーの不在が攻撃面にどう影響するか。
・武田将の役割も気になるところ。アンカー型(後ろでの組み立てや守備面に長所を持つ)の喜山の代わりとして、トップ下型(前目のポジションでパスを供給しつつ、飛び出してのシュートも狙う。)であり、守備はガツガツ追いかけるタイプの武田将によって中盤の攻守がどうなるのか。
・後藤の復帰とそれに伴う変化。悪くなかった増田を変えてまで入れたのは?
試合中気になった点
・やはり武田将と上田の相性がイマイチ合わず、2人とも前に出てしまいディフェンスラインの前にスペースを空けてしまうシーンが多い。後半は上田が下がり目にとってバランスを取ろうとしていたが、不慣れなためにちぐはぐな感じだ。
・このスペースを塞ぐために有馬監督はディフェンスラインを上げるように指示していたが、カウンターを受け続けたためになかなか押し上げることが出来ない。
・三村、廣木の左サイドに関しては、三村の縦へプレーする特徴に対して、廣木が仲間出場時と同じようにフォローしていたために被りまくってしまい、両者の良さが完全に消えてしまっている。
・ボールウォッチャーになるシーンが目立つ。失点時も人を見失っている。
・失点するまではヨンジェ、赤嶺共に得意なプレーエリアでボールを受けることが出来ていたが、金沢が得点後に後ろをコンパクトに保つようになり、フリーで受けるシーンが減った。
・コンパクトに陣形を保ち、ボール保持&カウンターを的確に使い分ける金沢に対し、岡山はずるずる下がってしまい、間延びしてしまっている。そのため、カウンターも未遂に終わることが多い。
・後藤もあまり存在感を示せず、縦パスを入れるシーンもなかった。試合勘がまだいまいち戻っていない印象。
・全体的に動きのキレが落ちている。かなりメンバー固定で戦ってきた分仕方ないところもあるが。
・後半メンバー変更で、より前に人数を増やしたことでやることが明確(手数をかけすぎずにゴール前へ)になり、前への推進力が増した。
・同点ゴールのシーンでは、ようやく赤嶺のゴールを見ることができた。今シーズンは赤嶺の型に持っていけるシーンがほぼなく、毎試合かなりフラストレーションがたまっている様子だったが、ようやく点を決めることができた。
・ヨンジェがゴール前でプレーできていたのは収穫の一つ。
試合後
一森&赤嶺に救われた試合。やはり仲間、喜山という攻守のキーマンを先発起用できなかったのは痛い。三村、後藤に関しては試合勘が鈍っているように見えたし、武田将ももともとのプレースタイルとは違うプレーを求められていたわけで、多少仕方ないか。金沢のプランもあって、自分たちのしたいことはさせてもらえなかった。
ただ、後半の修正はやはり恐ろしい。この展開で同点に持ち込んだのはかなり大きい。
ここ数試合、今シーズン目立たなかった問題が噴出している。(ラスト30mの崩し仲間以外なかなかゴールにつながらない、ゴールゲッター偏りすぎ等。)有馬監督のサッカーは、チーム全体に完全には浸透していない。(浸透せずにこの順位なのは恐ろしいが) 来シーズンのことも考えておくと、個人技に頼らない形でのラスト30mの崩しが一番の改善点か。同時に、喜山の後継者を探す、というのも必要。(デネル…)たとえ昇格できなくとも、今シーズンの残りの試合は来季に向けて(J1だろうがJ2だろうが)カギになるのは間違いない。