見出し画像

2024年指名選手振り返り(5位、6位編)

今回は5位指名の高橋、6位指名の有馬について。

高橋幸佑

まず長所と懸念点、将来像を下記に記しました。

【長所】
・力のあるストレート
・制球力の高さ

【懸念点】
・変化球のレベル

【将来像】
・井上温人(巨人)

ドラフト前は藤田(日ハム2位)に次ぐ評価を受けていた印象のある高橋。
高校生左腕の絶対数が少ない事もあり、4位までには消えると予測していたので、中日の5位までに残っている事は正直予想していませんでした。
実際に高校生左腕で支配下指名を受けたのが藤田と高橋の2名だけでしたので、貴重な左腕を指名出来た事は大きかったですね。

高橋の最大の特徴は力のあるストレート。
150キロ近くを記録するストレートで打者の内角にも投げ込める制球力を持ち合わせていて、侍ジャパンの井端監督も推していた選手。軽く体を捻る投げ方は元中日の濱田達郎がこんなフォームで投げていた事を思い出しました。その反面変化球はカーブ、スライダーと2球種のみ。絶対的なキレがある訳ではないので、そこが5位まで残っていた理由でしょうか。
ただここはプロの指導で改善できる部分。むしろ高橋には長所のストレートをしっかり伸ばしたうえで変化球のレベル向上に努めて欲しいですね。聞けば高校1年時は120キロで、そこから2年半しっかり伸びてきたという事。
彼のインタビューを聞く限り、非常に素直な性格をしていますし、基礎トレーニングを積んでいけば、早い段階で戦力になってくれるのではないでしょうか。同じ左腕の福田も1年目は順調に過ごせましたし、高橋も同じようなスケジュールで過ごせれば理想でしょうか。

有馬恵叶

【長所】
・長身から繰り出されるストレート
・鋭いスプリット
・今後の伸びしろ

【懸念点】
・フィジカル面

【将来像】
・森下暢仁(広島)

5位の高橋に続き、6位でも高校生投手の有馬を指名。
高校生右腕の指名は2021年以降ありませんでしたので、下位指名でなおかつ素材型の有馬を指名出来ました。

有馬ですが、高校から投手転向の経歴に加えて、昨年までは記録員という立場。そこから約1年でドラフト指名を受けるまでに成長しました。彼を観たのは夏の甲子園でしたが、実戦経験が少ない投手とはとても思えず、高身長で鋭い変化球を持っていたのでてっきり下級生から活躍していた投手と思っていました。
彼の決め球は鋭いスプリット。190cmの長身から鋭いスプリットを投げていて、長身を活かした投手という印象。またストレートも一定のレベルを持ち合わせていました。制球力は改善の余地はありますが、どうにもならないレベルではありませんし、フォーム自体は大きくいじる必要はないのかなと。

近年プロに入団する高校生投手はこういった長身瘦躯の投手が多くなっている印象で、中日もようやくこういった投手を獲るようになりました。また有馬が他と違うのは高校から投手転向した経緯もあり、実戦経験は少ないですが、今後の伸びしろを大きく感じさせる所。5位の高橋同様しっかりトレーニングを積めば素直に伸びていきそうな印象です。
怖い所はやはり故障。フィジカルが弱い所はやはり不安ですし、高橋の所でも述べましたが、1年目は実戦よりも基礎トレーニングを積む事が中心になるでしょう。夏場あたりから徐々に登板が増えてきたと思うくらいのレベルまでいけば御の字ではないかなと。特に有馬は実戦経験が少ない投手。プロの野球に困惑する事も他の投手に比べると多いとは思いますが、一つ一つ吸収していってほしいですね。

次回は育成1位指名の中村、2位指名の井上について書いていきます。