初めましての異形注口土器
えっ、何⁈
今からちょうど二週間前、国宝土偶「縄文の女神」を見るために初めて訪れた山形県立博物館。
いの一番に女神の元へ…と足早で向かっていたところ、これは⁉?と思わず足が止まってしまいました。
縄文時代後期(今から約4,000年前~3,000年前)に作られた、山形県東根市の蟹沢遺跡から出土した異形注口土器(複製)です。
昭和30年頃に出土したそうですが、詳しいことは不明です。
土器と言うよりは、左右に向いたカオが重なったオブジェ、
近くで見ると爬虫類のカオ…亀?それもちょっと違うような…。
土器の底には高台のようなものがあり、中心にある注ぎ口と一緒に見ると、液体を入れた注口土器であることは間違いないようです。
展示の説明によると、この土器は人を表しているのではないか、と言われているそうです。
一番上が人の顔、二番目が胴体、三蟠目が下半身と三つの部分に分かれているとか⁉
そういわれると、
一番上がこちらを向いている顔のようで、両耳、中心に鼻、口が表されていて、
二番目が左右に両手を広げていて、
一番下がずっしりと安定感のある下半身にも見えてくるような…。
また一番下は、縄文時代後期の東北地方で盛んに作られた亀ヶ岡式土器と呼ばれる、〝磨り消し文様〟(一度縄文を施した後に磨いて縄文を消す手法)や〝沈線〟(棒などを使って線や円を施す手法)が施されているようです。
山々に囲まれた内陸の土地、
もっと北から伝わった亀ヶ岡文化を独自に発展させ、このような異形となったのでしょうか。
昨日、この地方から雪の便りが届きました。
春になったら再びこの地方を訪れて、この土器の造形に込められたモノが何であるかを探してみたいと思います。
今回も最後までお読みいただき有難うございました!☆彡
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