甲状腺ホルモンによる「抜け毛」
抜け毛が増えると心配ですよね
育毛剤を頼る気持ちも分かるのですが、
育毛剤で解決しない抜け毛に、育毛剤をつけ続ける必要はあるのでしょうか?
今回は、「加齢や遺伝」要素だけではない、抜け毛についてご紹介します。
甲状腺ホルモンによる抜け毛
甲状腺ホルモンは皮膚や髪を成長させたりする重要な役割があります。
そして
甲状腺の病気で甲状腺ホルモンの分泌が活発になりすぎたり、減少したりすることで抜け毛が起こります。
僕が知っている甲状腺病気での抜け毛には2つあります。
そして、男性に少なく、多くは女性にみられます。
橋本病(甲状腺機能低下症)
橋本病は、甲状腺のホルモンの分泌量が低下してしまう病気です。
新陳代謝の機能が低下するため、毛が抜けたり、毛が生えにくくなったりします。
抜け毛の特徴は、抜けると次の毛が生えてこない事が挙げられます。
橋本病は抜け毛だけではなく
倦怠感、疲れやすい
無気力
眠気が強い
冷えるようになった(寒がる)
皮膚の乾燥
月経の異常(量が多い、長引く等)
太る、むくむ
という多くの症状の例があり
橋本病を放置すると、全身の臓器の働きが衰え、日常生活を送るのが負担になり
脳の働きも低下するため、認知機能や精神面にも悪影響を及ぼす事がありますが
橋本病は治療によって改善できる病気です。
甲状腺ホルモン量をホルモン剤の服用で補う治療が受けられます。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
バセドウ病は、甲状腺ホルモンを過度に分泌してしまう病気です。
パセドウ病は、若い男性の方も多いのかと思います。
IKのお客様や、お客様のご兄弟の方にもパセドウ病の方は男性でした。
パセドウ病の抜け毛は
新陳代謝が活発になるため、髪の毛が抜けやすくなります。
成長し切らなくてもどんどん抜けてしまうので、脱毛に気づきやすいです。
脱毛の量に、普段から気になる方でないと気がつきにく点
そして他の症状では
倦怠感、疲れやすい
イライラする
発汗
痩せていく
下痢
手足の震え動悸
筋力低下
生理が止まる
眼球が前に出てくる
バセドウ病は、心臓に過剰な負荷をかけたり、骨粗鬆症を起こしたりします。
IKにも甲状腺ホルモンでの病気で入院をされていた、お客様もいらっしゃいますが元気な活動をされています。
甲状腺の病気が改善した場合、毛根自体に問題がなければ、再び髪が生えてきます。
甲状腺の病気が原因で「抜け毛」が増えているのだとしたら、自宅で育毛剤の前に病院へ診療してもらう事が優先だと思いませんか?
この「脱毛症状」の違い
違いは自己判断できないの事が多いです。
そこで、信頼おける&親身になってくれる美容師やかかりつけ医が必要で
「脱毛」はご本人にとっては、本当に心苦しく辛い問題だと思います。
我々美容師は、髪の毛のケアやデザインだけに目を向けるだけではなく
こういった問題にも対しても日々勉強が欠かせない問題で、微力ながらでもさせて頂く手助けは、とても難しくデリケートで深刻なテーマです。
相談を受ける度、頭を悩ませますし、絞り出して考えます。
「その後、どうなっただろうか?、連絡しても大丈夫かな?」など思う事も多いです。
育毛剤が抜け毛に対してダメという事ではないのですが、
そんな安易な問題でないほど「抜け毛」は複雑なんです。
美容院は病院や歯医者さんではありませんが、2〜3ヶ月スパンで定期的に通われる方の方が『変化』に気が付いてもらえるので、美容院はコンスタントに通われる事をお勧め致します。
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