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ぼくは、きみの雛だった。

月が休むことなく夜を照らすように、ぼくはきみのことをずっと肯定していたい。さながら生まれたばかりの雛が最初に見たものを親だと認識するように、ぼくは教室できみを一目見て生涯愛する人だと直感したから。きみが戦争に賛成するなら、ぼくはまず受け入れる。きみが道端のホームレスに唾を吐くようなら、まず話を聞く。きみが誰かを殺したいと切望するなら、その想いを決して否定しない。愛するとは、意思をもって、醜悪さを受け入れることでしょう。

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