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ある散歩

この街でする夜の散歩はもっともっとずっとずるくて冷たい
自分の中から抜け出すこと いつだって私を縛るのは私自身だから
走りたいこと 走り抜きたいこと 必死に足をひたすら 前へ、前へ進めること
この街はまだ暗くてでもちゃんと明日の香りを纏ってること
ここにはあなたがいる気がしている
ふと声が聞きたくなる 起きているかと聞く あなたは私の持ってないものを持ってて 私はあなたの事を全然知らない
だからまた会って話そう 遠回しにそんなことを伝える
電話を終える 両手よりずっと広い空を見つめて大きく息を吸って 数え切れない星を数える
言葉なんて頼りなくて それに逃げる自分にたまにウンザリする

またこの季節になったとか 何をなくしたとか
ふと思い出す短い会話とか
そんな小さな瞬間の数々が人を形成する
自分の直らない悪い癖 それと向き合いながら
まだまだ未熟で悔しくて悔しくて泣きたくなる
でも簡単に崩れ落ちるほどいつしか私は弱く無くなってた

まっすぐなあなたがまぶしい
きっと今日迎えるあさひもそんな感じなんでしょ

不覚にも少し期待をして、明日の平穏を祈った

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