管理委託契約削減への取り組み(13)
3回目の面談が不調に終わりましたが、他の管理会社から見積を取ることは承知してもらえました。
えっ・・・別に断らんでも見積くらい取ったらいいやん!
・・・いやいや、仁義は通しておかないと・・・例えサプライズがその交渉に有利に働いて勝利したとしても、その後の長い付き合いができなくなる。
交渉はも「ボビーバレンタイの『3つのR』」なのです。交渉は対等に行われるべきだし、そのためには相互のリスペクトが大事!
今回は・・・そんなこんなで、2社の管理会社に見積を依頼したお話です。
いや~甘く考えていました。管理組合の資料(書類)さえ揃っていれば、簡単に見積が出てくると思っていましたが・・・実はそうではかったのです。
他の管理会社に見積依頼しました!
見積依頼した2社の管理会社は、関西を中心に営業展開されているA社、もう1社は全国区のB社です。(会社名をイニシャルにすると・・・分かる人には分かっちゃいますのでABにしました!(笑))
A社とB社に提示した見積条件は以下のとおりでした。
当時としては、頭を絞って結構緻密に考えたつもりだったけど・・・
このブログを書くために・・・今(プロとして)見直して、恥ずかしくなりました。(理由は後述します)
これだけで見積を出す方は大変だっただろうなあ・・・(汗)
見積依頼した管理会社に提示した条件
管理組合は、現行管理委託費を3割削減したいと考えていること
管理委託契約の管理仕様は同一条件とすること
エレベーターはメーカーによるフルメンテナンス契約、機械式駐車場もメーカーによるメンテナンスを継続すること
管理員は、現管理員を継続雇用すること(管理員は、管理会社が変更されても当マンションでの継続勤務を希望しており、雇用条件等の合意を得ること。雇用条件等が整わない場合はその旨を通知すること)
出された見積金額は、単年または2~3年間しか継続できない(お試し的な?)金額ではないこと(社会的情勢の変化等、著しい外的要因がある場合を除く)
見積作成において当方に提案がある場合は、ご提案いただきたいこと
ただし、以下の条件を承知した上で見積をご提出いただきたいこと
見積依頼は、現行管理会社を含めて3社を予定していること
価格だけではなく、ご提案も含めて検討するが、現行社から3割削減の提示があった場合・・・(御社の見積金額の方が安価であっても)管理組合は現行管理会社との契約継続を優先する予定であること
見積時に当管理組合の「管理規約・細則集」と「重要事項説明書(管理会社が管理委託契約締結する前に理事長等に発行しなければならない書類)」は1部お渡しできるが、その他の資料(契約書・会議録・報告書等)は、集会室での閲覧のみとなること(写真撮影は可、集会室にコピー機・スキャナー等の設備はなし)
窓口は、理事長の谷が担当すること
見積依頼した2社と・・・まずは面談!
A社とB社の営業マンとは、別々にお会いしました。
A社B社の営業マンには・・・これまでのいきさつをお話し、前述の条件で良かったら見積して欲しいとお願いしました。
2社共、この手の対応に長けている(慣れている)感じだったなあ・・・
B社の営業マンに「こうしたお問い合わせは、多いですか?」と質問したところ・・・
「そうですね・・・最近増えていますね。でも多くは『今の管理会社を替えたい!どうすれば良い?』というお問い合わせが多くて・・・こちらの管理組合さんのようなお問い合わせは、私も初めてです。3割削減という数字を出せるかどうか分かりませんが、精一杯の金額をお出しします」
そして、お渡しした「管理規約・細則集」と「重要事項説明書」の中身をパラパラと見られた後・・・さり気なく「よろしければ○○と○○の書類を見せて欲しい」と申し出があり、何冊かの書類を写真撮影してマンションを後にされました。
いずれにしても・・・両社とも、前のめりな感じでしたわ。(笑)
バタバタだった現地調査
現地調査も各社別日で行いました。(2社共に)数名でマンションに訪問されたと思います。
最初の30分くらいは、集会室で「私が準備した書類」を確認したり、書類の写真を撮ったりされ・・・その後、マンション内をウロウロと巡回されました。所要時間は、1社あたり1時間半から2時間後くらいだったかなあ・・・
当初、開錠が必要な場所への立ち入りリクエスト(例:屋上、管理員室、給水ポンプ室等)があった場合は、私か管理員が立ち会う予定でしたが・・・
管理員がいないと鍵が出せない(見つからない)し、そうなると立ち合いは私1人だし・・・リクエストはイレギュラーに出てくるし・・・
遂には、鍵を渡して「単独で行ってきてください」とお願いする始末・・・
2社目は、1社目を教訓に学習できたので、混乱は少なかったけど・・・1社目の対応は、現地調査に来られた方から専門的で意味不明な(プロからプロに問い合わせる・・・みたいな)質問をされたりして、ホント大変でした。
どうやら・・・こうした現地調査では、営業マンが一気通貫で現地調査するのではなく、各下請け会社(清掃や植栽剪定や保守点検会社等)を引き連れてマンションに訪問し、各下請け会社が受け持つ部分を各々に巡回され調査される感じで・・・それぞれの持ち場の調査が完了するとバラバラにお帰りになるみたいですね。
その後も大変・・・
現地調査の後は、2社より幾つかの質問が届きました。この対応にも難儀したなあ。質問の内容は、例えば・・・
「我が社の出納管理と現行の管理方法の違いは承知してもらえるか?」
「警備会社が変更になるが承知してもらえるか?」
「管理員業務仕様に書かれていない業務は何かあるのか?」
「各戸水道検針の方法は?賃借人からの集金はどうしているのか?」
「敷地内外の枯れ葉の清掃はどうされているか?」
「定期清掃の灯部清掃(=夜中明かりに集まって来た虫の死骸が溜まる天井照明器具内の清掃のこと)は、年に1回で大丈夫なのか?」
「植栽剪定の範囲は?剪定作業は何名何日でやっているのか?」
「その他・・・」
素人なりに対応したけど・・・
そんなん言われても・・・わたし知らんし!
今ならば・・・「管理仕様には○○と書かれてありますが、実は✕✕です(XXでもOKです)」と見積する会社が迷わないように下調べして、指示(回答)しなければ!と思います。
しかしながら素人が初めて行うことなので・・・こんなもので精一杯(上等)だったと思います。
でもまあ・・・質問を放置する訳にはいかないので、管理員やフロント担当者に教えてもらいながら、それなりの質疑回答書を作成しました。
また質疑回答書は、コンサルタントTさんから「質疑回答は(各社の見積内容が同じ仕様に近づくので)見積依頼した全ての会社に送った方が良い」みたいなヒントをもらっていたので、そうしました。
その他、管理員との面談のセッティング等だけでなく、再調査させて欲しいというリクエストに対応したりして・・・
今思い返しても・・・あの時は結構大変だったなあ、と思います。
やっと見積書が出る段階で・・・トラブル発生!
そうなんです。ようやく見積書が出る段階に入れたのに・・・トラブルが発生したのです。
見積辞退って??どういうこと??? (つづく)