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人生初出展!COMITIA148振り返り

イラストレーターのyuiと申します。
2024年5月26日、「COMITIA148」にサークル参加いたしました。
初めてのイベント出展ということもあり、備忘録も兼ねて色々と書き残していきたいと思います。

ダラダラ書いてたら結構長くなったので目次から気になる部分だけでも読んでくれたら嬉しいです。


💬 先に総評

  • 想像より売れなかった

  • でもそれ以上に楽しかった、良い思い出の方が多かった

  • イベント出展は1回で完結するものではないようです

  • SNSフォロワーや周りの知り合いは私のことを好きな人で構成されていてイラストのお仕事も絶えず続いているがそれはとてもありがたいということ

  • やりたいことが無限に出てくる

👣 出展することになった経緯

そもそもですが私は基本的には物が増えるのが嫌なタイプで、本は電子派、グッズも買わないほうです。
なので正直即売会なども興味はなく、愛する作家さんの作品をSNSで眺めてニヤニヤする幸せな日々を過ごしていました。

しかし2023年転機が訪れます。
いつもSNSで眺めていた愛する作家さんのイベント出展が決まったのです。

ここで突然ではありますが、愛する作家さんの愛好歴を例として3名様紹介します。

  1. 背景作家さん。10年以上好き。子供の頃から勝手にPCの背景にしてた。pixivでも有名。子供の頃から隅々まで拡大して見ていた。その世界に入れちゃいそうなくらい力がある。

  2. 女の子イラスト描く方。絵柄が世界一好み。1万円くらい払ってアイコン依頼したことがある。5年以上好き。1度アカウント転生したが絵柄で発見して追いかけ続けてる。九州の方なので勝手に親近感湧いてる。

  3. 女の子イラスト描く方。絵画。美しい。5年以上好き。1度アカウント転生したが絵柄で発見して追いかけ続けてる。ずっとフォロワー少なかったけど2年くらい前にバズってめっちゃ嬉しい。

とこの通りまあまあ愛が深い方だと自負しているのですが、完全に見る専で本人に伝わる形での愛情表現(?)をこれまで全くしてきませんでした。(多分どのジャンルにもこういうファンはたくさんいる)

そして私は九州出身の田舎の小娘だったので大人になって上京するまでイベントとは無縁の生活をしていました。
そのため「好きな作家に会えるイベント」というのはそれだけで夢のような激アツ展開なのです。

ということで2023年はデザフェス、コミティアを目的に何度かビッグサイトに足を運びました。
愛する作家さんから直接買える喜びもそうですが、自分の新たな心のときめきとの出会いも多く、総じてめっっっっっっっっっちゃ楽しかったです。
そして私の中で、ある強い思いが湧き上がります。

「絵が描きたい」

ここでコミティアHPから引用させていただきます。

コミティアの雰囲気を味わってみたい人は、まず「一般参加」してみることをオススメします。思いもかけなかった素晴らしい作品との出会いがあったり、創作意欲が大いに刺激されること間違いなしです!

はじめてのコミティア https://www.comitia.co.jp/beginner/ippan.html

マジでこれを体感しました。こんな幸せがあるんだと思いました。

とまあ色々書きましたが、もっと直接的な理由もたくさんあります。

  • 作家友人が「本出してみなよ!見てみたい!」と言ってくれた

  • 知人が実はコミケ常連の同人作家(毎回新刊を出すタイプ)ということが発覚し色んなオタク話をしたら全部理解してくれて私もやってみたくなった

  • 自分の作品が「手に取れる」を味わってみたかった

  • 実際どんなもんなのか知りたかった

そして時は流れ2023年が終わり、新年の目標を立てる時、決めました。

「私、2024年は絶対イベント出展する!」

🏃‍♀️ 出展準備

出展申し込み

まずは申し込みです。
私は忘れっぽいので新年に目標を立てたタイミングで参加申込の時期をカレンダーに入れてました。過去の私ナイス。
申込受付がスタートして、何も考えずにとりあえず申し込みました。

当落発表

これね。当選連絡が来るまで全然準備する気になれないんですよ。
準備してその気になっておいて、落ちたら辛いから…。
そして1ヶ月前くらいに当選の連絡が来ました。
もしかして、私のスケジュール、タイトすぎ…?

余談ですが、今回のコミティアの1週間前にはデザフェスがあり…。
コミティアの当落発表があった頃、デザフェスへ出展する作家さんは既に「アクキー届いた〜!かわいい〜!デザフェスで出します! #デザフェス」ってツイートしてたくらいのフェーズでした。
かたや私は何を頒布するかすら決まってませんでした。とても焦りました。

印刷会社の調査

人生初出展、本もグッズも何も作ったことがありません。
普段は会社員をしていてちょうど準備期間の頃まあ忙しく、朝起きてから夜寝るまでずっと働いてるような生活をしていたので、調べる時間もありませんでした。

そこで作家友人の何人かに連絡したところ、何個か教えてもらったが「おたクラブ」が一番名前が上がったのでそこに決めました。

正直、どの印刷会社が安いとか納期が短いとか調べる余裕もなく、「一番名前が上がったので」という理由だけで決めましたが、結果よかったです。

  • そこそこ選択肢が多い(多すぎてもダルいのでそこそこが大事)

  • Webサイトが見やすい。印刷会社によっては構成が古く見にくい

  • ここだけで色んな種類のグッズが作れるので色々と手間が減る

スケジュール設定

私は頭の中で思考が散乱しているのが本当に嫌いなのでコミティアの準備をするにあたり全ての調べたこと、考えたこと、TODOなどをnotionにまとめました。こんなことしてる作家他にいないんじゃないかと思う…。

頒布の読み方を調べるところからでした。
今なら読めます。はんぷ!
忙しいのにアジ釣り行ってんじゃねーよと突っ込まれそうですがその通りです。
でも楽しそうなことは諦められないので仕方ないです。楽しかったです。

前述の通り本業が忙しいので平日は作業可能日としてカウントしてませんでした。「時間があったら作業したいな」と思ってましたが実際時間など無く平日作業は一度もできませんでした。

入稿データ作成&入稿

これ。これ。これこれこれこれ。これが一番時間かかります。
私の場合イラスト本をB5で作りたかったのですが間違えてA5で入稿データを作ってしまい絶望しながら作り直しました。

良かったこともあり、今回過去に描いたイラストから作成したので解像度が心配だったのですが、過去の私が全てのイラストを300dpiで描いてくれていたので大丈夫でした。マジでありがとう過去の私。

あとは印刷会社がRGB対応していたのでCMYKに変換する作業がなかったのが本当に助かりました。変換作業あったら多分間に合わなかった…。

物が届き始める

これほんとまじやばかったです。
私の場合、基本デジタル作画なので自分の作品が手に取れるという経験をほとんどしたことがなく、想像の500倍興奮しました。コミティア出展して良かったことTOP3に入るくらい良かった。

原画を描く

印刷会社に注文するものは納期があるので、入稿後はギリギリまで準備できる原画を描いていました。
しばらく私の作業スペースはめっちゃ汚かったです。アナログ作業時は全部手の届く範囲に置く派です…。

同僚が「PCスタンドでやってるのウケる」と褒めてくれました。
これがないと首が死にます。iPadで絵を描くときも使ってます。

本番2日前にオール

ここで予想外のことが起きました。
コミティアは26日(日)に開催だったのですがその2日前の24日(金)に会社の全社規模のイベントがありました。弊社は本当に楽しい会社で、会場で100人くらい集めて盛大に食って飲んでしたあと、20人くらいオフィスに戻ってオールしたりするんです(途中で寝る人もいる)
わたしは終電までに帰る気満々だったのですがそこに新たな誘惑が現れました。「歌舞伎町に美味しそうな朝食メニュー出す店があるから、オールして行かない?」こんな楽しそうな話…いや、でも、コミティア前には無理しないって決めてたし…でも、でも…楽しすぎて気づいたら終電逃しててそしたらさ、「じゃあもう朝までいるか…」ってなるじゃん?ね?

マジで…美味かった…。

前日の設営準備

オール明けとりあえず3時間寝てコミティア前日の土曜日はひたすら設営準備してました。

  • 家のテーブルにマスキングテープを貼り机のサイズ確認

  • そこに商品を並べて配置を考える

  • お金のやり取りどこでする?とか

  • お品書きどこで見せる?とか

あとはポストカード200枚をリフィルに入れる地獄のような作業もやりました。途中でリフィルが足りなくなって絶望しましたが、ポストカードの方が多く届いてました。印刷不良に備えてあるそうで、こういうのも初めて知りました。

オール明けなので昼寝したら終わりだと思い、睡魔と戦い続け、22時くらいに寝たい…!と思っていたのですが結局設営準備と荷造りが終わったのは深夜1時でした。

家で作った設営イメージ

⏰ いざ、COMITIA当日

入場〜設営

ここで救世主の登場です。私が軽い気持ちで「売り子さんいないから買い物行けないけどまあいっか」的なツイートをしたら会社の後輩が「午前中なら行けますよ!」と声をかけてくれました。やっぱり弊社最高!

朝から来てくれたので設営を手伝ってもらいました。まっっっっっっっっっじで助かりました。

サークル参加者は9時から入場可能、11時から一般開場だったのですが普段から朝弱いこともあり10時ごろに入場しました。後輩ちゃんのおかげで設営が一般開場に間に合いました。本当にありがとう!

一般開場スタート

11時になりいよいよ一般会場がスタートします。人の流れがすごいすごいすごいすごいです。私自身客として参加する時もそうだったのですがやはり開場したばかりの時間はみんな目当ての作家さんがいてすぐ売り切れたりするので目当てのブースまで一直線なんですよね、みんな足が早かったです。

開場して10分くらいで自分の島の端のブースに列ができており、売り子さんが最後尾パネルを掲げていました。すごい!漫画で見たやつ!

13時くらいから歩く速さが落ち着いてきて、足を止めて見てくれる人や手に取って見てくれる人も増えてきました。

15時くらいになりまばらに撤収する人も増えてきた頃、近隣ブースの人にナンパして全員のSNSと本などをゲットしました。みなさん本当に優しかったです。感謝…!

撤収〜帰宅

撤収して帰宅して化粧したままとりあえず2時間寝ました。翌日から普通に仕事なので、当日のうちに荷解きも散らかしていた原画スペースも全部片付けました。えらい。褒められたい。

💰 お金の話

かかった経費

ブース料金:6,900円
印刷会社に発注した金額:31,140円
 内訳:本30冊、ポストカード200枚、キャンバス5個、B2ポスター1枚
設営備品の購入費
 ・100均で色々:3,410円
 ・アスクルで買った手提げ袋:808円
 ・卓上ポスタースタンド:639円
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  合計 42,897円

お品書きと金額設定

金額設定は結構迷いました。特に本はページ数に対しては高いほうなので…。500円か1000円の2択だったのですが原価で500円を超えていたので1000円にしました。

色々考えた作戦
①本のサイズを小さくして500円
 →写真も入ってることもありこの大きさが理想でした。
②本の価格を800円とかにして100円のポストカード2枚を一緒に買ってもらう作戦
 →未知な中でお釣りが出る方が嫌だったので1000円にしました。

原画5000円も即売会としてはまあまあ強気価格ですがイラストオーダーで頭身の場合最低単価が4000円なので、一点ものであることと私が好きに描いたものであることを天秤にかけてだいたいこのくらいかなということで設定しました。

売上

注文量よりちょっと多めに届いてるとわかった瞬間在庫管理を諦めたので正確には計算していませんが、今から頑張って思い出します。

本:8冊くらい → 8,000円くらい
ポストカード:15枚くらい → 1,500円くらい
キャンバス:1個 → 2,500円
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  合計 12,000円くらい(多分)

体感ではかかった経費の1割程度しか回収できていないのでは…?と思っていましたが、経費が思ったより安く、25%くらいは回収できていますね。良かったです。設営備品も商品も次回に使えるしね。

ありがたいことにイベントの後に「行けなかったんですけど買いたいです」と言ってくださった方が何人かおり、イベント当日のみの売上は上記の通りですがもう少し上乗せされております。本当にありがとうございます………!!!!!!!

お客さん内訳

購入してくれた人
・全社会で宣伝したら来てくれた社員:3人
・Twitterの知り合い:2人
・近隣のブースだった人:4人
・全然知らないたぶん通りすがりの人:1人

購入には至らなかったけど、手に取ってくれたり名刺だけ持って行ってくれた人:10人弱くらい

👍 良かったこと

  • 購入に至らなくても立ち止まってくれるだけでメッッッチャ嬉しい

  • 差し入れいただけるのは想像の3000倍嬉しい

  • 近隣ブースの人がみんな優しかった(神)

  • 「え!?初出展なの!?設営すごくない?!ちゃんとお店になってる!」

  • 着物を褒めてくれた方もいた。着物のお店布教しといた

  • 原画やキャンバスは持ち帰りの袋を用意して良かった

  • 背面ポスタースタンドはカメラ用の三脚などで手作りしたので費用浮いた

  • 最後の最後で、おそらく出典側だったであろう美女3人組が立ち止まってくれて「かわいい」「表情が好き」「この笑顔になる方法教えてほしい」「絵描きたくなってきた」と嬉しい言葉をたくさんくれた

💡 もっとこうしたかったこと

商品紹介やコンセプト押しが弱かった

今回本に関してはコンセプトがあり、本の1ページ目には記載していて手に取ってくれた人にも説明してはいましたが、そもそも手に取ってくれる人が想像以上に少なかったのでSNSやお品書きに書いておけば良かったなと思っています。絵そのものは好みにかなり左右されるし、嫌な言い方をすると私レベルの作家はいくらでもいますが、制作時の思いや良いタイトルが添えられているだけで唯一性が増して良さが格段に上がることもありますしね。

また本以外の作品は絵の雰囲気も結構違っていたので、統一感もなかったかなーと。

もっと手の取りやすい商品を作りたい

今回1枚100円のポストカードを低価格層として出しましたが、それだけでは弱かったなと。ポストカードって実際使えないし、絵を覚えてないと下手したら作家名ですら忘れるよなー、裏面にSNSのQRコード載せれば良かったなーと当日思いました。でもそこまで行くともう名刺じゃない?ポストカードの正しい使い方を教えてください偉い人!

あとはステッカー作りたいですね。使えるし。かわいいし。

珍しい目につく商品を作りたい

クリアポストカードとかキラキラするステッカーとかちょっと目につく珍しいオプションつけると映えるなーと思いました。デジタルにはない「手に取れる喜び」ってそういうのもあるよね。

くじや無料特典など楽しい商品

これは昨今の推し活にも言えることですが「何が入ってるかわからないランダムもの」ってなんであんなに心が躍るんですかね?本命が決まってなくてもどれかが当たるなら1回引いてみようかな、となるクジは本当にすごい。私もそういうの作りたい。

また「〇〇円以上のご購入でステッカー1個プレゼント(全5種)」的な無料特典もいいですよね。「どれにしようかな」と考える時間も楽しいし、ブースに誰かがいてくれるのは出展側としても嬉しいですよね。

フリーペーパーやパンフレット作りたい

今回私のブースでTAKE FREE形式で置いていたものは名刺だけでした。
でも実際「ちょっと良いなと思ってるけどまずは目当ての作家さんのところ行きたいから…!!」と離れた場合2度と戻ってこられないです。なのでそのイベント専用のフリーペーパーでブース番号を記載したものを置いておくのはかなり良い手だなと思いました。
全く検討しなかったわけではなく、1日しか使えないものを大量に作ることに抵抗があって辞めたのですが、無料なら割と手に取ってくれるんだなということが近隣ブースを見ていて分かりました。

もっと設営にこだわりたい

設営備品がどこに売ってるか、何と検索すれば良いのかもわからず、今回はとりあえずできるだけ100均で揃えましたが、やはり安っぽさがありました。
※今ならわかる、検索ワードは「什器」「ディスプレイ」とかでそれっぽいものが出てくるよ!

本番までは「まあ個人のブースだし、多少素人感出ていてもいいか」と思っていたのですが、お客さんからするとお金を払うのでそりゃ「ちゃんとしたお店」で買いたいですよね。

特に敷き布は適当なテーブルクロスを買いましたが、まあ弱くてすぐ破けてしまったので、ちゃんとした布を買うべきだと思いました。
あとはオリジナルで注文するのも目立つしいい手ですよね。

ポストカードのこういう什器絶対買うべきだった…。

モノタロウから引用 https://www.monotaro.com/p/2505/5390/?fem1=1

あとこれは正解が分からないのですが、頒布物の掲示量について。今回は頒布物のほぼ全てを机上に掲示していましたが以下の理由から掲示量は減らして購入が発生したら手元の在庫から取り出す形式にしてもいいのかもと思いました。

  • 頒布物を支えていたイーゼルが不安定で何度も倒れた(乗せすぎ?)

  • いろんな種類が少しずつ置いてある方が残りわずか感があっていいかも?と思った

この辺り知見がある方いましたら教えてください!

次は誰かに売り子さんお願いする

近くに人がいてくれるだけで安心感が違う。
少し離れたときにお客さん来てくれた時の「アーーーッッッ!!!」が辛い…。

でも実際どうなんだろう、作家がいるとじっくり見れない気持ちはめっっっっっっっっっちゃわかるのよね………………。

健康管理は大事

オールとか睡眠不足は論外ですが、私の場合は食事も……。
朝のうちに1日分(16時まで)の食事としておにぎり4個買っていきましたが、着物の締め付けと緊張で2個しか食べられませんでした。帰宅してからめちゃくちゃお腹空きました。食べやすくて栄養のあるウィダーみたいなゼリーを買うべきでした。

次こそキャッシュレス対応

私たちの強い味方、Squareの導入を決めて申し込んでいましたが間に合いませんでした…。アカウント登録さえできればスマホ1台で決済できるっぽいのですが、初出展で事業説明が難しく何度もリジェクトされていまだに通ってません。

👉 次の出展予定

次は11月のデザフェスに出たいです。ちょうど参加申込受付中です。ただコミティアよりかなり選択肢が多く申し込みまでがしんどいので休みの日に申し込もうと思います。

以下の通りコミティアの方が比較的ハードル低く、改めて、初めてのイベント出展がコミティアで良かったと思います。

  • 11時〜16時と比較的短い時間

  • 1日のみ

  • ブースがそんなに広くないので頒布物が少なくてもスカスカになりにくい

また、二次創作イベントにも出てみたい!てか行ってみたい!という気持ちも大きくなってます。これを見たオタク友人へ。連絡待ってます。


以上、読んでいただきありがとうございました!
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