能登半島でのボランティア活動
飛行機で2時間、ミニバスで約8時間揺られ、夜、能登半島に到着した。
6/22から6/29までの一週間、私は人生で初めての災害ボランティアに参加した。
1月に大きな地震があった能登半島。そこにあったのはまだ復興が進んでない街並みと沖縄から来た私たちを暖かく迎えて迎えてくれる地元の人たち。
活動を開始した2日目。地元の子供たちが集まるカヌー体験のお手伝いをしたとき、子供たちの明るさにとても驚いた。能登に来る前、災害があった地での人との関わりはもっと暗いものを想像していたが、思っていた以上に能登の人たちは明るく、復興に向けて前向きに生きていた。
ボランティア活動をして一番感じたこと。それはボランティアはすべて自己完結であるということだ。誰かに何かを言われて動くのではなく自分から動いて行動していく。活動を始めるタイミングを決めるのも自分、終わりを決めるのも自分だということ。施設での生活でも誰かにやってもらうのではなく自分からわからないことを聞き、自分から動いて生活していく。それは想像以上に大変で自分が思っていた以上に受け身な人間であることをひどく痛感した日々であった。
活動4日目。土砂崩れがあった家での切り株撤去した時に、同じボランティア活動をしていた方が言っていた言葉は強く頭の中に残っている。
「ボランティアをしているのではなく、させてもらっていることを忘れてはいけない」
言われて気づいた。これまでの私のボランティアに対する気持ちは「誰かのためにしてあげている」というので、その気持ちのまま活動をしていた私に、その言葉は強く突き刺さった。ボランティアの本質はそこだと思った。
被災された方の家、そこには私が知らない思い出や時間、物が沢山詰まっている。そこに足を踏み入れさせてもらっている。触れさせてもらっている。
圧倒的give精神がボランティアには必要だと感じた。
たまに自己嫌悪になった。思っていた以上に自分は何もできなくて、力になっているか不安だった。最後の日までやりきれなさを常に痛感していた。
最終日、帰り際に、ずっと生活をサポートしてくれた川島さんと、施設で一緒だったひーさんの言葉で、やりきれなさを感じてた私が少し救われた。
「ボランティアは誰にでもできる。特に若い人たちはいてくれるだけでその場が明るくなる。小さいことでも誰かのためになっている。若いうちは沢山経験をして、とりあえずやってみて、少しずつ学んでいけばいい。」
小さなことでも、知らない所で誰かが救われている。それだけで十分だ。
地元でニュースを見るだけでは感じられないことが沢山あった。実際に街を目で見て、地元の人たちと会話しないと感じられないことが沢山あった。
私はまた一つ、誰かを想える場所が増えた。
全てやりきれたわけではないけど、新しい考え方、価値観を沢山得ることができ、伝えなければならないことも沢山増えた。
この活動での生活、見たもの、感じたことを沢山伝えていこうと思う。次につなげるために。そしてまたボランティアをする機会があったら今度はもっと自分から動いて、前以上に被災地に貢献できるように行動しようと思う。
最後に、活動前からずっとサポートをしてくれた川島家のみんな。OPENJAPANの皆さん、地元の方々。ありがとうございました。
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