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研究者という仕事を選ぶということ。

〈研究者の卵〉であった長男が、ほんとに研究者として大学に職を得ることになった。
ひとえに、指導してくださる先生方、先輩・後輩方のおかげと深く感謝申し上げる次第。(もちろん本人の努力の賜物よ)

先日お祝いに食事に行き、よぉがんばったねえ、、としみじみ話をしていたときに、本人から聞いた話。

研究室の教授(ボス)からは、「研究者の道に進むことは家族に反対されないの?」と確認されたそう。そんなこと聞くのかい!?わりと見栄えのいい研究室&著名な先生よ?でも、家族とか親戚に研究者の人がいない場合はほぼ反対されるらしい。
いや、もういい年した大人がやりたいって言うことに反対せんやろ??と思ったけれど、、、実際に食べていけるか分からんし、非正規職員になるケースも多いみたいだし、不安定な雇用形態となると不安か。

あとは、運良く奨学金や研究費を取得できればよいが、基本的には、博士課程卒業までは学費を払わねばならない。(海外では逆に給与をもらえるところも多いらしいのだが…)
さらに、学会に参加するための交通費・宿泊費もかかる。大学などから支給される場合も後払いなので、建て替えて支払うお金が必要。海外の学会ともなれば数十万円単位の支出となる。
彼も、もし研究費がもらえなかったら諦めていたと言っていた。
日本!!もっと学生さんに広く研究費を!!
って、ノーベル賞受賞者の方々も、ずっとおっしゃっているんですけどね。

閑話休題。

大学院卒業後の進路について考えるとき、周囲には「〇〇のほうが生涯賃金が多い」という基準で判断する人も多いとのこと。

それに対して、若造が生意気にも言うことには。
自分はそういう基準で考えようと思わない。お金は大事だし必要だけど、お金を稼ぐために生きているわけではない。
お金はサービスを買うためにあるものであって、他人になにかを提供してもらうためのもの。
他人に提供してもらう喜びには限界がある。
自分がなにをしたいかがまず先にあって。
自分がやりたいことをやる喜び、達成感は、お金で他人に与えてもらうことはできない。

…って、アナタめっちゃ良いこと言うやないか。
いやほんと、その通りだと思う。
良い研究ができるよう祈ってる。




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