酒匂七音

軽い詞的なもの Twitter @Sakoh_DoReMi

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生物

僕は生物として生きていない そこそこの生活を続けている ただ死んでいないだけ 溶ける時間を止める時計を 原始時代から伝えよう 行き先も知らず消えていく 携帯電話の普及にしろ 僕は生物として生きていない そこそこの生活を続けている まだ変われないだけ

    • 遺言無効確認の訴え(最判昭56.9.11民集35-6-1013)の固有必要的共同訴訟該当性と共同訴訟参加

       本判決はこの論点について、「原審の適法に確定した事実関係のもとにおいて、本件遺言無効確認の訴が固有必要的共同訴訟にあたらないとした原審の判断は、正当として是認することができる」とするのみである。そこで、同判決第一審をみると、「被告らは遺言無効確認の訴は相続人全員が当事者となるべき必要的共同訴訟であると主張するが、確認訴訟として許容せらるべき遺言無効確認の訴は、その実質が相続財産に対する相手方の権利の全部又は一部の不存在の主張であること及び相続財産に対する共同所有関係は合有で

      • 呪塊/呼応/機械/回帰/往古/解呪

        僕の体の境界線をなぞっては崩して もはや酸素や窒素に溶け出ていく 漏れ出ていく わずかな呼吸 僕の体を滑りゆく真珠の中で 金属音と混ざり合う僕の呼吸 曲がりゆく光 届かない光 遮れない光 伝わる光 金属音と混ざり合う僕の呼吸 光と音が交差する僕の呼吸 淀めく空気が逃げていき 小鳥が星を啄んだ時の 見事な空気を追い出す僕の呼吸 ----------------------------------------- 生物がいる  記録されない生物だ

        • ひだまりお返しします

          抜け駆けに夢を思い出す 波乱する勇気を見兼ねて 僕が先に行くよ 僕が先に行くよ 衰えて いるふり してる 僕が襲っているこの火種を見て 飾りはないことを 壊せてしまえばとっくに楽だなんて 思っているふりしてる ラジオは再び動き出す 破綻する古い法を見て 僕が先に行くよ 僕が先に行くよ 驚いた ふり してる 僕が閉ざしてるその因果の中 まざまざ くゆるよ 本当にしたいこと 胡乱な夢を 殺した 殺した 寒い私の負をくぐって 痛みを影に移して今 居たいな岩 ふと期待したい

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        • 想像性
          8本
        • 今日のAL
          6本
        • 秘蹟
          4本

        記事

          病床に臥す!

          刺激が足りない 冪にこっそり取り憑かれてる 僕の病状はやっかい だいたい正しい言葉・口調も偽だ 抗体イコール遺伝子  改竄中は夢中に閉じこもっている 破廉恥な甲は格好の的だ 匿名生活は苦じゃなくて 心を失っただけだ 言えない悪事には手向の花を あくまで肌で 直接 革命的イメージだ 遺伝した理想郷の戦士だ 闇を食う 変死体 大嫌い なんか何も上手くいかない 君を愛したいなら  それすらも拝さなきゃな いたずらに時間が進む 世界の端にたどり着く そこでは終わりの日まで続くパー

          病床に臥す!

          十二月

          (赤い目をした…) 夜は服を着てくれない 眩しい目に逃げられて 逆光で何も見えない たちまち霧が立ち 雪の降らない海を見て これ以上は書き留められない いままで以上を経験をするのさ あの日はあとは何もしてない でも危うい手が僕を掴む 孕もうとする胎盤に探す 笑われているだろうよ もう二度と離さないで あとは何もしてない 目を浴びる 敵意の目を浴びる 自動販売機の下に目が この服の裏に目が 懐かしいね で生まれた君 あとは固まりを君にぶつけて 終わりでもいい 気づいたら

          一月

          (気づかせてくれ) ハネムーンへ 宇宙へ 遊泳中で自由で 一月の空気 急に 冷え出すように いなくなる君 彼は異様に 用意された 舞台に 肢体を乗せ 恐る恐る踊る その通り道理通り 一月の風に髪をゆらせ 一月の風に髪をゆらせ 知らず知らず 知らず知らず 一月の風に髪をゆらせ サムターン錠 徐々に 解錠されて愛情を食らう 対等な関係 最低な相手 iPhoneの認証 指紋を合わせ 爪立てる 深夜 〇時

          ルーズ

          届かないよ 君の喉に 遊ばれていただけだった 程なくして 現れたら あの街へと出かけた 綻んでいく 僕の服が やがて絡まる 淀みなくなる 君の顔が かなり明るく照らされる ルーズな僕の態度を 許して スルーして ムードはないけれど 許して ズルして ルーズな僕の態度を 許して スルーして シュートは決まらない 何かが足りない ほとんどないよ 僕の心は すでに使い果たした 欲張るなよ 緩んだ口が 吐くのをやめない やめて ルーズな僕の態度を 許して スルーして ムードは

          夜の探検隊

          記憶が雨に乗って 彼方 知らない場所へ 降り注ぐ 淡い雲がかき消す太陽 耳元で囁くのは密かな呪文 夜の探検隊 君はいないみたい 夜の探検隊 アラスカの太陽 夜の探検隊 白い波の向こう 夜の探検隊 君を迎えに行こう 校内放送 ただちに校長室へ お迎えに上がります 首長様 さようなら 懐かしい君の 忘れない残り香たちよ 仏の顔も三度まで だって 夜の探検隊 意味のないやりとり 夜の探検隊 相応しい相槌 夜の探検隊 深い黒の向こう 夜の探検隊 君の顔をなぞった ここは食堂 

          夜の探検隊

          ホーム

          朝からずっと 頭がずんと 傷んでる わざわざ素っ頓狂な子と 騒いでる 本能でずっと あなたをじっと 見つめてる ほぼ奢って 体をぎゅっと 感じてる ホーム ほろ苦くて だけど甘くて クセになる 僕のホーム 少し寄って 行かないか ホーム

          ワークルーム

          机に積まれた 読めない本たち デスクライト照らす  隣のビルから笑いの止まらないギャラリーたち ここは仕事ができる唯一の部屋 誰とも面識がなくてもできる 契約書にサインせよ 緊急命令 契約書にサインせよ 窓を見下ろすと 頭上にデュラハンの 隊列が波のように 水平線へと駆けてく どもり続け言葉を吐くのをやめたストリーマたち ここは仕事ができる空虚な部屋 誰にも会うこともなく過ぎる 契約書を改訂せよ 緊急命令 契約書を訂正せよ 粗雑な町の人々は 息をしていない でも生き続

          ワークルーム

          笑い話

          清らかな月の下では 童話にも似た目覚める本能 映画で見た悲劇なんて 事実じゃないと知っているのに 溢れる雨、雫たちが それを疑う材料にする 悪食の被災者たちが 風邪を引き続けて 揶揄う画面越しのアナリストは 肩身狭いふりしてる 全部紙芝居の中の出来事 全部紙芝居の中の出来事 危険を予知できるなんて旧時代的 爆弾を抱えて生きるなんて旧時代的 錯乱する 病室の心電図 危篤だから早く見ておいで 全て紙芝居の中の出来事 全て紙芝居の中の出来事 軽やかに秘密を捻り潰して 期待を胸

          夏場のアレイ

          冷たくない道路はホットプレート 真夏の行列を通り抜けて アイスが溶けて服に垂れていくころ かつての友達から便りが届いた あんなに綺麗で あんなに高く聳え立つ 校舎の空気は澄んで あんなに懐かしくて 今は更地の 夏場のアレイが 潜んでいる 帰りたくない放課後の同化を 水辺で餌を待つ蛙のように 海図を携え合図を待つ 厚手のジャケットを羽織るあの子 簡単に消えては なんて悲しくて もうさ 忘れてもいいかい 淡々とした口で サンドイッチを食べる 悪魔の愚痴を 聞いている どこ

          夏場のアレイ

          6/29のアルバム greentunnel/greentunnel

          今日といいつつほぼ週毎な今日の音楽。アルバムといいつつEPな今日のアルバム。 今日は新生バンドgreentunnelのセルフタイトルにして1stEPの「greentunnel」。 各曲の解説はご本人が直々になさっているのでわざわざここで書き綴るべきこともない…..↓ 音楽が鮮明に風景を想起させるという点ではplant cellがパッと思い浮かんだ。もちろん、比較するわけではなくて、こっちはもっとドリーミーな、思い浮かぶ景色はもっと抽象で夢想的に感じた。 こういう音をバンド

          6/29のアルバム greentunnel/greentunnel

          陸続きの街

          夜が街を照らす頃 器用なピエロが子供をさらう 笛はまだなっていない 準備はできていない 後光が空に溶けていく 異様な天気だ やけに暑い 飢えを凌いでいるだけで 何も満ち足りていない ずぶ濡れの携帯をポケットに 音楽を流してくれ 昨日カフェで流れていた 穏やかなあの風景を また会えたね 次はいつ会えるかな また会えたね 次はいつ会えるかな 君はとうとう世界を裏切ってしまって それからのことはよくは知らないけど 昔本で見た景色は この街のことだった また会えたね 僕じゃな

          陸続きの街

          メタン、ネオン、ハイド

          昔聞いた話 僕らは太陽と一つになれるらしい 東京は今日も眩しい できるだけ離れていよう 飲みこまれないように 雨で木が折れる 悲しい物語が始まる ペンを持って戦う 勇ましい記者の背に槍が飛んでいく 苦しみのなか 生きられるのは 世界がまだ潤っていないからだってね メタン、ネオン、入りきらない密室で 息をしよう そして燃え続けよう メタン、ネオン、ハイビスカスの匂い 約束しよう もう笑わないことを 床に散りばめられた ビー玉はトラップだ 気づいたらすぐそこにやってきて

          メタン、ネオン、ハイド