あの世の効果
特定の宗教を信仰していない。と自分では思っている。
人は死んだら終わりであり死後の世界などないだろうと思っている。
だから自分が死んだら葬式も戒名もお墓も何も必要ない、というか生きている人たちのやりたいように勝手にやってもらえたらいいと思っている。
宗教とは今を生きている人たちが抱えている苦しみを和らげるためのツールであって、今の私は特にすがる必要なく生きていけていると思っている。
しかし自分が死んだら魂も何も残らないと思っているそのままの頭で、先日亡くなった祖母がきっと向こうで母に会っているね、なんて声をかけられて違和感なく受け入れるのだ。
何ならどんな会話をしているか、きっと祖母は長生きし過ぎたと母にぼやいているだろうと想像までしてしまう。
幼いころに4世代同居だったこともあった私は、知らず知らずのうちに仏教的感覚を刷り込まれているのかもしれない。
「あの世」は先に逝った人との心の中でのつながりを保てていると思いながらその人のいなくなった世界でも生きていくためのツールとして、私には役立っているようだ。
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