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蜂労記 第3回 「ミツバチアレルギー」

今回はミツバチアレルギーのお話です。

はちみつ屋でミツバチが大好きなのに、実は私ミツバチアレルギーです。
なので、仕入れに行くときはいつもエピペンという注射を持って歩きます。
このきっかけとなったのが・・・。

2006年6月に秋田県であかしあのはちみつをしぼっている時に不注意から刺されてしまい、そこから一旦車に避難していましたが、面布(顔を覆う網の帽子)の中にいたハチに右目の下を1発2発刺されました。
「これはかなりキツイ・・・。」
慌ててその場を離れ、作業服を脱ぎましたが、今度はその中のハチが頭を攻撃・・・(髪の毛は黒いので天敵)。刺した毒のフェロモンでどんどんミツバチが集まり、頭を1発、2発、3発、4発・・・・・・、計8発。耳の後ろを2発、手を4発。何やかんやで計20発の連続攻撃!

その瞬間、意識が遠くなりました。
かなりヤバくなったので、養蜂家さんが、

「病院や!病院や!」

私は異常に冷や汗が出て、呼吸がしづらくなり、最悪なことにお腹が痛くなりました。
アレルギーの現象の一種で下痢があります。それになってしまい、たまたまそこにはトイレがあったのですがそこに直行。でも、トイレの中で意識不明になりました。
外から養蜂家さんがかなり叫んでいたらしい・・・。ふとその声に気付いてトイレを出ましたが歩けません。そのまま抱きかかえられ病院まで猛ダッシュ・・・やったらしい・・・。

軽トラに乗ってからも養蜂家さんからずっと「がんばれがんばれ!」と言われていたけど、意識モウロウ。っていうか、お腹が痛い。何度も養蜂家さんにほっぺたを叩かれて「大丈夫か!」って3回に1回くらい気が付いているけど、返事が出来ないくらい呼吸困難。

これも偶然に、町に近い蜂場(巣箱を置いてる場所)だったのですぐ病院に着いたのですが、私には長い・・・。救急処置室に着くやいなやトイレにダッシュ。

その後、車椅子で看護婦さんが迎えに来てくれていましたが動けず。簡易トイレに座ったまま血圧や脈を測ったけど血圧は低く脈は速い・・・―というか冷や汗がすごくて、床は汗でボトボト、まさしくアナフィラキーショック状態―これはやばいと思い、その時は、
「あ~私はここで死ぬんだ・・・。」
とマジ思いました。すんごく、苦しく辛かった。

簡易トイレに座ったまま点滴開始・・・、どれくらいたったやろう?
何とかしゃべれるようになり、簡易トイレからベットに移りました。眠る事約3時間半・・・。ようやく動けるようになり、現場に戻りました。

という養蜂家さんにご迷惑をかけた辛い思い出があります。

それからというもの、最前線の場所では仕事はせず、裏方に徹しています。
エピペンは昔は保険がきかず20,000円近くしていましたが、今では3,000円ほどで手に入り便利になりました。。

基準値0.34以下なのになんと2.96

2020年1月


はちみつ屋 雅蜂園(株式会社雅蜂園)
大阪府堺市堺区三宝町2-131-1
南海本線「七道」駅降りてすぐ
https://www.gahouen.com


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