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西洋医学;データベース の”咀嚼” 〜長い長い例え話〜

こんにちは。
理学療法士/ヨガコーチの Ayumiです。
(私の活動の色々諸々まとめは、こちらから→ https://lit.link/physioayumi

最近、新型コロナワクチンのことや、ステロイド製剤の事、等々 で、以前からあった 反”医療”みたいな流れが、以前より表面化して見えやすくなったなぁと思う、今日この頃です。

薬は使わない方が良い、手術はしない方が良い、ワクチンは打たない方が良い、等々、、、。 もちろん、自分の生活改善や免疫力等々で治すこと、それが 第一選択ですが。。

生活習慣だけで治るものだけだったら、病院要りません。
それだけで治らない病気が、たくさんたくさんあるわけで。
西洋医学は常に、何が効果的なのか、実証データをとっているわけで。
そのおかげで、僻地だろうが都市部だろうが、ほぼ同じような治療が受けられるようになっているのです。ほぼ、ですが。

推論し仮説を立てる(その根拠となるデータを元にして)、実際にやってみる、結果、考察。 それが西洋的の研究の仕方。
そして、その条件がシンプルの方が、因果関係が、わかりやすくなるのです。1+1=2みたいな。

例;りんごダイエットの効果(ネタが古い)
①りんごを食べた+ 運動をした → 痩せた 
②りんごを食べた+ トレーニングをした → 痩せた
③りんごを食べた+スクワットをした → 痩せた
④りんごを食べた → 痩せた  ?

さて、実際の話とは別に、これらの表現があったときに。
どんなふうに見えますか?

① は、どんな運動をしたのかわかりませんよね。
 (サッカーやマラソン かもしれないし、”散歩”くらいだったかも)
② は、トレーニングの種類が わからない。
(”上腕二頭筋の筋トレ”しかしてないかもしれないし、HIIT系のトレーニングだったのかも)
③  は、だいぶ運動は絞られた。
でも、りんごを食べたから痩せたのか、スクワットをしたから痩せたのか、はわからないから、それぞれを調べる必要がありますよね。
④ で、やっと ”りんごを食べると痩せる” という関係がわかりやすくなるわけですね。  …”本当にりんごだけで痩せるの?” ってことで、この研究をするわけです。

しかも 例えば、
・ りんごだけ食べていて、他の食事・食材以外は止めていた  のか
・ 通常の食事にプラスして、りんごを食べた のか
・ いつも以上に外食をしてオーバーカロリーの中で りんごを食べた のか

全然意味が違いますよね。
ちなみにこの話の流れは、”痩せる”のか否か がポイントなので、それ以外の問題は、一旦横に置いてあったりしますし。。

他の条件としても、男性なのか、女性なのか、普段の食生活やはどうなのか、座り仕事が多いのか外回りの多い仕事なのか、、、云々
言い出せば、その効果に関係しそうな 条件って、色々ありますよね。。

だから、”研究(リサーチ)”とするには、その条件設定をどうしているのか、がかなり大きなポイントになる。
また、”どのくらいの人数”や”期間”で、そのように言っているのか。

▲ 20代 の 女性 5名が、りんごを食べるようにしたら → 痩せた

○   20代ー30代 の 運動習慣少ない(軽度の負荷〜1回/月)男女 1,000名を対象にして、 普段の食事にプラスして、りんごを食べた500名が、食べなかった500名 に比べ12ヶ月後に、優位に(統計の分析かけて)痩せていた。

▲の文章だったら、”5人だけ”の話だし、年代や性別を見ても、かなり狭いから、本当にりんごを食べたから痩せたのかどうかは、はっきりわからない。これまでの流れで見ても、この内容で”りんごで痩せる”とは言いづらいですよね。
○ の文章が、”研究論文”として、信頼性が高くなるという話。

でも
研究する側も、デザイン(条件設定)の詰めが甘いかもしれないし
りんごを食べた時に、痩せなかったという結果が出ても。もしかすると、食べるタイミング次第では痩せたかもしれない。
実は、りんご だけ食べていたら、痩せたかもしれないけど、肌がボロボロになっていたり、タンパク質が足らなくなって筋量は減ってしまったかもしれない。”痩せる”以外の話は、微妙すぎる。。

だから、今までの話を まとめると
”りんごを普通の食事にプラスして食べたら痩せるデータが出た”と言えるかもしれないけれど、
 ”絶対的に、りんごを食べたら痩せて、健康に良かった”わけではないわけですね。

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西洋医学って、こんなものの積み重ね、なんです。
1つの条件設定やデータ数の完璧な論文 以外は、 似た条件の論文が揃って、より強い根拠になっていくのです。


”りんごを食べたらやせる!” 間違いじゃないかも。
でも”健康的になる!”は、多分NO.
しかも、しっかり調べたら、”りんごを食べる”意外にも、もっと効果的な痩せる結果のでた食材 が見つかるかもしれない。
みたいな。

”この薬は、癌に効く” は間違いじゃないかも。
でも ”絶対治る” は 多分 NOだし、”他の治療法の方が良いかも。”とかって話は、どんどん出てくるわけ。

治療者も、研究職も、”治る”ためには、何が効果的か。どんな仕組みが判明したら、それがしっかり根拠を持って”治療”として使えるのか。
悲しい想いを反芻しないためにも、、トライアンドエラーを、続けていく。

それが、現代の医学の発達な訳です。
明治時代・大正時代は、男性の平均寿命は43才前後、女性も45歳前後。
この数字は、乳幼児の死亡率が高かった事も要因の一つです。
(参照→ http://www.ritsumei.ac.jp/~satokei/sociallaw/compulsoryretirement.html)
これが、予防接種(ワクチン)も発達して、乳幼児の死亡率が下がったこと。様々な医学の進歩により、2021年現在;平均寿命は 女性87.74歳、男性81.64歳。という、すごい数字になるわけです。

それでも、西洋医学を否定しますか? 
科学の発達する前の ”昔”のような生活をしたら良いのですか、ね??

西洋医学は、 もちろん、”素晴らしい”と手放しで言えることばかりではありません。というかそもそも、体のこと、病気のことって、まだまだ全然わからないことばかりなので。
どうしたら”苦しんでいる人たちを助けることができるのか”という想いの上に、トライ アンド エラーで、研究を重ねているのです。
人体実験といえば、全てがそうです。日々、 反省しながら、情報をシェア品がら 進んでいることも、理解をしてもらえたらな、と思うのです。 
(とはいえ、、もちろん、お金や利益損得で動いている世界がある事も否定しきれませんが。)

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西洋医学の伝え方が”直線的”なものになってしまうのは、こういった背景があると思われます。
東洋医学の方が”もっといろいろな理由がある”を、包括してアプローチをしようとしていますよね。

西洋的思考のおかげでいろいろな事が進んできました。
でも、人間って、一つのことだけで、直線的なシステムで動いているわけではないのは、”痛み”の解説の中からもわかるかと思います。
西洋医学も、そういうことを、わかってきています。
だからこそ、これれからは”東洋的”な”全人”を見る ような ”複雑系”の見方をプラスしていくのだと思うのですが。


端的でないと、考えることが、少し複雑になるのですよねーー、、、。

そうすると、多くの人の思考が止まりやすい 苦笑

でも、直線の糸と糸がたくさん増えれば
”編まれた”布”になってくる。 より複雑になってくる事ができる。

と思って。

これから人を見る人たちは、
紐解きながら、理解して、編んでいって。複雑的に見ることができていくと良いですね。

という

長い長いお話でした。

医療を”セラピスト”や”ボディワーカー”の方向けに解説しています。

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