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【一生をかけて追い求める自分の「道」を生きる 55歳からの自立・自律人生 55レザレクション(復活)その31 学びの定義と障害が起きる原因の捉えかたを変えてみる】
こんにちは。
人生にイベントを起こす、
山田育子です。
皆さんは森田真生さんという独立研究者をご存知ですか?2016年にデビュー作『数学する身体』で史上最年少で小林秀雄賞をとった方です。
この森田さんが2021年に出した『僕たちはどう生きるか』(集英社)を先日読みました。コロナ禍の中で森田さん自身が変わってしまった日常の中で感じたこと、考えたことを綴った本です。
まさに取り巻く環境ががらりと変わってしまった中で、どう生きるのか? そこに書かれたことが、実はミドル・シニア世代の生き方のヒントになるなと思ったので書きますね。
私がこの本で注目した点が2つあります。
1つは、「学び」の定義
もう一つは障害と呼ばれる状況が起こる原因
1.「学び」とは
森田さんの学びに対する定義はこうです。
「学びとは、単に情報の伝達と吸収ではない。それは未知なる他者に触れ、不可解なものと付き合う時間のなかで自己を書き換えていく活動である」
そのために必要なことは「自分ではないものの声に耳を傾ける」こと。
私たちは経験むごとに自分の馴染みのある世界で閉じこもってしまいがち。日々、学んでいるつもりでも自分の馴染みのある世界の中で情報の伝達と吸収をしているだけに終わっているかもです。でも本当の学びは森田さんが書いているように「未知なる他者に触れて、不可解なものとつきあう」ことで生まれるもの。「学び」の定義をそうとらえた時、皆さんはどんな未知なる他者に触れ、その不可解さとつきあっていきますか?
実は私は昨年の春に13年ぶりに会社員になりました。フリーランスで13年、自分と向き合い、自分の活躍の場を求めてやって一人で頑張ってきて、もっと未知なるものに触れて世界を広げたいという気持ちになって動いていた時、ある会社の社長から、「社員になって働きませんか?」と持ち掛けられたのです。
会社員という身分は、収入は安定するけれど、フリーランスと違って、自分の価値観とは違う人と一緒に仕事をすることも多い。正直「この年になって、自分の価値観と違う人との仕事は自分の強みが活かせないから非効率。だから会社員であってもできるだけそういう仕事はしない」という考えもあったのですが、森田さんのこの文章に触れた時に、あれ?これ私にとってのすごい学びのチャンスかも?と思ったのです。
そして、森田さんがいうように「自分ではないものの声に耳を傾ける」のを意識してみた。
すると、目の前の事象に対する自分の視点が少し変わるだけで、いろんなことが前に進みだし、私の世界が広がりました。
ミドル・シニア世代は、経験や知識があるからこそ、自分その経験や知識の中に閉じこもってしまうと頑固になり、気づいたら周囲から取り残されてししまう危険性がある反面、「異質なものと対峙する」こと心を開いて取り組み、「自分ではないものの声に耳を傾ける」ことに前向きに取り組んで意識してみると、今までの経験や知識がそこでどんどん活かされ、いろんな人とつながって、可能性がの扉がどんどん開いていくのではないでしょうか?
2.障害と呼ばれる状況が起こる原因
森田さんは、障害と呼ばれる状況を作り出すのは、環境との間で「依存―支え」の多様な関係がもてないことが原因。と書いています。
皆さんは、「依存―支え」の関係をたくさんもっていますか?
実は私も13年ぶりに会社員にはなりましたが、フリーランスとしての活動も続けること、また母の介護のために週二日は在宅ワークという条件も会社側に提示して社員になりました。無意識に「依存―支え」の関係を複数もつことを条件にしたんですね。結果、それはすごくよかったと思っています。依存する先がいろいろあること、支える先がいろいろあることが自分の心のバランスをすごく保ってくれているんです。
今、いろいろな企業でシニア層の働き手が、現管理職の悩みの種、障害になってしまっているという悲しい相談を受けることがあります。もし、この「障害」がシニア層の働き点もマネジメント側も「依存―支え」が画一的になっているからだとしたら? 相手との関係性を一つの「依存―支え」の関係だと捉えず、依存または支え、どちらか一方に偏って捉えているとしたら?
もしあなたがマネジメント側なら、あなたの「依存ー支え」が、あなたのマネジメントしている部署に限定されていませんか? もしもっといろんな「依存ー支え」のフィールドがあったらあなたの目の前で「障害」と思っているシニア社員の違う面がみえてくるかもしれません。
また、もしあなたがシニア社員で今のマネジメントに不服がある。つまり障害があるなら、あなたのフィールドが所属部署に偏っていませんか?またはあなたが所属している部署で「支え」の視点でばかりみていて自分が「依存」している点に目をむけていない。または「依存」している点ばかり気にして「支えよう」という視点が欠けていることはありませんか?
森田さんの著書『僕たちはどう生きるか』はコロナ禍という不測の事態を前に、人が環境と共生していかに生きていくのか?を考え、感じたことが書かれている本です。すごく広い視点で書かれた本質をついた本だからこそ、私たちの日常にも応用が利く。今もし自分の周囲の環境が思いもよらない変化を遂げて戸惑っているなら、この本の中にたくさんの共生のためのヒントが隠されていると思います。是非読んでみてください。
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