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不登校の時から何をやってもうまくいかない日々は継続中。社会人になり、おっさんになったけれど。
不登校などからうまくいった人の話をすると
ある種の誤解が生まれるように思います。
うまくいった人とそうでない人がいると。
でもそうではないと思うのです。
むしろ、うまくいかない日々に
価値があるのだと思います。
何をやってもうまくいかない日々は宝かもしれません。
そこで私自身の
お恥ずかしい話を書いてみたいと思います。
★何をやってもうまくいかない日々
そもそも私はサッカーの挫折で高校に行かなくなりました。
感じたのは厳然とした才能の差。
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自分の存在価値が崩壊し無気力になったわけです。
そして、家でゲームをしていました。
そしたらなんと弟に全く勝てなかった。
朝から晩までやっているのに勝てない(笑)
弟は普通に学校に行っていました。
なのに勝てない。
将棋などでも勝てない。
手先の器用さが重要でないゲームなのに。
なので、ゲームもやらなくなりました。
そして外をぶらぶらするように。
そんな時、中学の時の不良の子に声をかけられました。
私はとても素直だったので一緒に万引きをしました。
依存性があるのか、一人でもするように。
そして、捕まってしまいました。
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他の人は捕まらなかったのに。。。
悪事も向いていないのか。
しばらく無為な日々を過ごし、
母が言いました。
「近所の〇〇さんが高認から理科大に受かったそうよ」
そろそろ18歳だし「勉強でもすっか」
そう思い、高卒認定試験(昔は大検)を受けて河合塾に入ることに。
が、やめた高校の不真面目なグループとゲーセンへ。
当時はオンラインゲームなど無かったのですが
ゲーセンがあったのです(笑)
その割に無駄にプライドが高かったので
現役の時は慶應しか受けず。
あまり解けずに途中で早退。
過去問は楽勝だったんだけどな。
おかしいな。緊張もしてないんだけどな。
*後日、自分の生徒でも過去問と本番が違うことを実感します。
というわけで、試験会場を堂々退場(笑)
当然に不合格。
さて、1浪して早稲田大学に受かりました。
うまくいかない日々の中で
学習してきたことが身を結んだのだと思います。
が、もちろん浪人中もいろいろと失敗しました。
代ゼミの浪人コースに入った時の話。
死ぬ間際の祖母が70万円を課金してくれたのです。
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が、2か月で行かなくなりました。
北埼玉から代々木は遠かったのです。
オンラインとが無い時代。
あと授業がつまらなかった(笑)
他には浪人中に「理系に変えようか」と思い
3か月ほど勉強しました。
その後、断念。
何か月か試験科目「以外」を勉強してしまったのです。
それならゲームやっていたのと変わらない(笑)
他にも数えきれない失敗をしました。
でもうまくいかない日々が成長させてくれたと思います。
★大学や社会人でも何をやってもうまくいかない日々
その後、大学に入ってもうまくいきませんでした。
でも、だんだんと要領がわかってきました。
大学時代の詳細は割愛しますが
失敗を1つだけ告白します。
アメリカに留学したのですが
なんと途中で自律神経が乱れました。
最初は好調だったのですが突然来た。
そして勝手に寮を抜け出し、アメリカ西海岸を旅して帰国。
今考えてもあれは悲しかった。。。
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その後、会社に入ってもうまくいきませんでした。
コンサルティング会社に入ったのですが
人様の問題に全くお役に立てず。
「新人だし役に立つわけが無いよな」と思ったら、
優秀な同期は
普通に大きな成果をあげておりました。
また、落ちこぼれてしまった。
会社のリピーターのクライアントからは
「早野さんは外してください」と言われ、
ある先輩は
「早野君はクビにしてください」。。。
後年、きっちりやり返しておきました。
(組織の力学を使って笑)
とはいえ、当面は仕方ないので先輩のカバン持ち。
他の人に比べてみじめ。
で、先輩に偉そうな口を叩き怒られたり。
私「先輩、あの会社の本当の課題は〇〇だと思いますよ」
先輩「うるせー。自分でやってみろ」
先輩が手柄を譲ってくれたこともありました。
でも私は先輩の過保護に反発して
やる気のないプレゼン。
先輩に胸倉をつかまれました(笑)
この過保護な先輩に見捨てられたら私も終わり。
でも過保護には慣れているので
あっさり許してもらいました。
そのうちにだんだんと要領がわかってきました。
不可能と思えたことも
不可能では無かったのです。
じょじょに社の内外で褒められることが
増えてくることに。
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とはいえ、会社員時代の失敗は数えきれません。
その1つに出社拒否が2回ありました。
2回だから2つか。
こんなプロジェクトは「無理だよ」と思い
会社に行かずに家でゲーム。
何日かして腹が減った時にココイチに行ったら
会社の一団にばったり。
その足で出社することに。
カレーはおごってもらいました。
出社は私服。恥ずかしかった。
当時は会社の近くに住んでいたのが失敗だったのか良かったのか。
とはいえ、昔のコンサル会社は
社員の2割がうつみたいなところ。
ひきこもりは珍しいことではありませんでした。
会社「も」悪いと言えば悪い。
(一応、社会人時代に関しては自分を弁護しておきます)
さらに毎年3割前後が退社するので
会社はベテラン不足でした。
そんな日々でも時が経つと
うまくいくことが増えてきて、
「君は天才だ」
「目のつけどころが素晴らしい」
「その発想は無かった」
周囲の態度がガラッと変わって唖然。
とはいえ、悩みの日々は相変わらず。
10悩んで1つうまくいくくらいの感覚。
とはいえ、1つの案件に10投下するので。
結果8割か9割がうまくいく。
不登校支援もこれと同じ理屈ですがしんどい。
うまくいった事だけを羅列すれば
我ながらそこそこ普通の人間だと思います。
が、実感は逆。
日々感じることは次の4つ。
「うまくいかないなー」
「私の不徳の致すところだなー」
「しんどいなー」
「でも最悪の時に比べれば成長しているか」
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★何をやってもうまくいかない日々
その後、不登校支援で独立することに。
心理学を大学以降も継続して勉強していて、
ボランティアでやっていたことが
立て続けにうまくいったのです。
が、現実は甘くなく
「しんどいなー」
という日々でした。
最後にはうまくいくことが多いのですが
それはクライアントの親御さんが
「勉強したから」
良いクライアントに恵まれただけ。
修羅場と想定外の連続。
気に入らない場合は
返金も可としていました。
とはいえ、誠心誠意やっていると
うまくいくことが多かったものです。
でも、そうなると採算が合わない。
返金を希望する人は年に1人か2人。
それ以前に採算が合わない。
支援者としては胸をはれても
一人の社会人としてはぶっちゃけ胸をはれなかった。
独立した同期は上場したり
CMをうつくらいに会社を大きくしている人もいました。
フェイスブックで同期の会社の投稿を見るとため息。
社員やスタッフが何百人もいる楽しそうな写真。
うーむ。
「落ちこぼれやな~」
「やめたいな~」
「もっと仕組みを作って〇〇」
というアドバイスをくれる人もいました。
が、企業向けのようなことを不登校支援に導入するのは
「いかがかなー」と悩む。
そもそも仕組みを作るとか得意ではないのですが。
そんな日々で
いろいろな本を読み
大学教授や精神科医、
民間の支援者に教えをこい、
自分自身を改善。
その結果、以前よりも
楽に確実に学校に行くようになったし
嫌な子もフリースクールや留学に行くようになりました。
有名大学にも多くの子が受かるようになりました。
19歳や20歳で
塾にも行ってませんし、
家で勉強もしていません、
バイトもしてません、
人とも話せません、
やりたいこともありませんみたいな
塾にも見放された子が有名大学に行くようになったわけです。
親は自立さえしてくれればなんでも良くても
子どもは〇〇大学以上じゃないと「嫌だ」という子は多い。
日本国憲法では内心の自由が保障されており
プライドを持つのも自由。
かといって、彼らは好きでその状態なわけではない。
悩みの日々だが抜け出したいという子は多い。
抜け出したい子には抜け出させてあげたほうがいいでしょう。
*好きでその状態の子には
その状態でいさせてあげることも
ありだとは思いますがその判断は難しい。
つくづく思うことは、
人間心理は奥が深いということ。
終わりがない。
だからこそ面白いと思います。
そしてしんどい。うまくいかない。
でも成長すると思います。
そこに面白さがある。
何をやってもうまくいかない日々だという方は
それでもいいのかもしれないなと
いうのが私の本音です。
出すぎた言葉ですが。
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★最後に:尊敬している人
私の尊敬している人に
ベンチャーキャピタリストの村口和孝さんがいます。
支援した会社の5割が上場するという驚異的な方。
ディーエヌエーやアステリアなどが有名です。
その村口さんとあるパーティーで飲んだことがあるのですが、
こう言っていました。
「いやーしんどいことばかりだよ」
「嫌なことばかり。辛いもんだよ」
「逃げ出したい日々だよ」
高級ワインを片手に語る姿は
資産何百億の人の言うこととは思えないものでした。
田舎のおっさんという感じ。
(失礼。本当にすみません)
嘘を言っているようには見えない(笑)
まー、そりゃベンチャー企業の支援は大変でしょう。
でも「それでいいのかもな」と思えたように思いました。
失敗だらけの自分、
ダメなところばかりの自分でもいいと思えたのでした。
村口さんの本の「終わりに」のタイトルが
「失敗だらけの人生」で
「あんたは成功者やろが」と思いましたが
本人の心情は違うのかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
失敗はまだ山のようにあるのですが
ここらへんにしておきます。