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極めて個人的な話
2022年の3月から日記を書いている。新潮文庫の『マイブック』という、日付だけが記された、白紙の文庫本に、たいてい眠る前に書いている。日記には自分以外ほとんど出てこない。そのときの自分の内面をできるかぎり言葉にしようともがいている。言葉が出ない、とか、いやこれは違う、と書いたりすることもある。
その日記は、私の部屋に入った人しか見ることができない代物だ。今のところ、私は部屋に人を招いたことがないから、誰にも見られていない。それでも、時々、誰かに見られることを期待して、背伸びした文章を書くことがある。読み返すと、自分をよくみせようとしてんなこいつ、と思う。
このnoteはそれとは違う。たしかに膨大な数の文章のうちの一つに過ぎないという意味では、誰の目にも触れないかもしれない。だが、少なくとも、この街に恋人はおろか友人すらいない私の部屋にある日記よりは、人目に触れる可能性がある。
顔も名前も知らない、おそらくこの先会うこともない、あなたが見てくれるのを期待して、今の自分について書こうと思う。今の自分の人間関係では、面と向かって言える人がいないようなことを。