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雪の帰り道

 よろしく、冬。一緒に遊ぼうね。

 雪が積もった夜って、すっごく静か。歩いていると、自分の足音だけ聞こえる。

 恐る恐る踏まれるアクセルペダル。きっと車内はあったけえんでしょうな。
 こちらは寒いですが、のろいですが、私の歩みの方が、着実な気がする。

 歩くこと楽しい。家まで1時間弱なんだけど、毎回気づいたら着いている。

 今の通り道が一番好き。何かおもしろいものがあるってわけじゃないんだけど。競馬場の横のなっがい直線も、桑園駅の近くの大きめの交差点も、函館本線と学園都市線が分かれる前のところの高架下も、大学の横の、視界に緑が増え始めるところも。あと、入ってみたい喫茶店があるのよね。白い外壁で、素敵なおうち、って感じのところ。

 歩くと気が付くことがたくさんある。考え事もできる。たいていの嫌なことは、少しまとまる。明日の自分につながる。
 明日の私は私が生かす。生きる理由は私が見つける。

 がははと笑う中、小さな悲しみover there。私だけ気づいた悲しみが、きっとあるでしょう。それにどう関わるかがすべてだよ。笑うふりなんて、いつだって、何回だってできるもの。悲しみは透明。

 したたかに生きる。飼いならされない。世界の見え方は私が決める。


押し付けんな世界。黙って見とけ。

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