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29話 終わりは意外とあっさりと。

ノンフィクションのストーリー、車の保険について書いているけれど、どれだけ長くなるんだっていう話だ。事実、この問題は長期戦になった。車の保険に入る段階では、長期戦になるなんて思ってもみなかったし、自分の予想していなかった問題が次々とふっかかってくるものだから、初めは出来事にのまれているような状態だっただろう。

ふっかかってくる問題に、「なぜ自分が…」という思考に陥っていくと、ただの事実だけだったものが、抜け出せない闇の果てに迷い込んだ気持ちになる。わたしの場合、27話の終盤にそういう状況に一時、追いやられた。

問題が立て続くと、「自分が悪いのではないか」と思いがちになるし、本当に自分が悪かったところもあろうが、一旦、それは棚に上げよう。自分を責めることより、今できることを考えた方がいいというのも、今回学んだことの一つ。

怒涛の電話地獄からの週明け、月曜日から新しい職場で仕事が始まった。初出勤の日。
そんな日にもかかわらず、帰ってきたら保険の電話対応をしていた。その時、わたしは感情の浮き沈みがほぼなかった。一つ一つ、起こってくる出来事にできる限りの対応をしていたと思う。

この数日間のわたしは、今振り返っても、ぶれていなかったと自分で自分を感心する。仕事の挨拶も緊張しなかった。これは3年前には考えられなかったことだ。わたしがこのnoteで音声配信を始めたのは、3年前に人前で話した時にうまく話せず迷惑をかけたことがきっかけだ。音声配信を1年間毎日した時期があったが、そうして積み重ねた努力(といっても、いつしか楽しい習慣に変わっていたが)によって自信を持てたことも緊張しないようになった理由の一つだと思う。しかし、何よりも移住に向けて動いたこの数ヶ月間で、自分が目の前の現実を作っていく、という意識を持てるようになっていたこと、この現実ですら飲み込んでやろう、みたいな感覚になれたことが大きい。

保険会社の大元にあたる管轄の営業支社と連絡を取り合うと、保険の加入を確認できたとのことで、クーリングオフが可能となった。すぐさま、ポストに必要事項を書いた葉書を投稿し、(もちろん、葉書は簡易書留で送付。葉書のコピーは家で取った。ぬかりなし。)次に入る保険の加入も無事に済んだ。

この先にストーリーは続くと思われたが、最後は意外なほどあっさりと収束を迎えた。新生活と新しい仕事もぬるっとスタートしている。 

移住に関することは、ほとんど書き終えましたが、引越しの時のことや、感じたことのまとめなど、まだあといくつか投稿するのでよろしくお願いします。


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やまだ めぐみ
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