「知っているだけ」(まひる野8月号より)
2022年の8月から短歌結社まひる野に所属しています。
毎月10首を提出し、多くて8首が3ヶ月後に発行される結社誌に採用されます。
月詠をこなすので精一杯で、結社に所属してから、新聞などへの投稿はほぼできていませんが、同じテーマで10首作ることに慣れつつあり、楽しいです。
(いろいろ投稿をしたい気持ちもあるのでちょっとだけ悲しい。)
さて、今回は、まひる野の2023年8月号に掲載された連作「知っているだけ」(8首)を公開します。
なぜ?そんなこと今までしたことないのにいきなりどうしたの?と思うでしょう。
この連作が、先日、三連覇を成し遂げたオリックス・バファローズについて詠んだものだからです。
バファローズの優勝にかこつけて、自分の短歌を公開するってお前は何様のつもり!?って感じではありますが、まひる野という結社で、伊藤すみこはこのような短歌を詠んでいますよ、という紹介も兼ねています。
「知っているだけ」(まひる野8月号より)伊藤すみこ
猛牛はダイヤモンドの夢を見る 無敵とはすなわちきみのことなり
ひそやかにちらつく銀のネックレスこのまま風になるまで走れ
いち早く出番が来たと察知して双眼鏡でベンチを覗く
ちりちりと動脈の血は湧き上がる 落ち着きなよ、とサイダーの泡
颯爽と現れ颯爽と去ってゆくヒーローの右こめかみに汗
右肘に手術の跡があることを知っているただ知っているだけ
思ってるよりも鋭い酸っぱさのレモンスカッシュ 負けたからやね
日曜は午後から雨の予報でも京セラドームなら大丈夫
以上、今年5月初旬に京セラドームに観戦に行った思い出を詠んだ連作でした〜。
いや、この日は負けてるんかい!
改めてバファローズ優勝、おめでとうございました。