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マッチングアプリ生活⑧
3回目のデートは一日中のドライブでした。行き先はずっと行きたかった神社と、県北の観光地。お互いに行きたいところを提示して、そこを巡るデートでした。
いつものコンビニに僕が車で迎えに行く、定番の流れになっていました。この日僕は告白までは行かなくても、これから先どう接していきたいか、恋愛や生活の価値観について話したいなと思っていました。僕は今回のマッチングアプリでの目的はただの恋愛ではなく、先を見据えた、明確に言うと結婚や家庭を持てるようなお相手を探す目的なので、そういったことを前提にということをあらかじめ知ってもらうことは大切なことだと考えていて、高校生、大学生のように今気になっているから好きだからと言う理由だけでお付き合いはしようとは思っていないのです。周りにそれをしないで結婚して色々ごちゃごちゃになっている人もいたし、過去の恋愛を通してそういった価値観の一致は大切だと思うからです。
そういったことをどのタイミングで言おうかと考えながらのデートでした。最初の行き先は僕のずっと行きたかった神社。行きたかったのが神社とは言っても厳密に言うと僕が行きたかったのは神社の横にある東屋でした。そこは山菜うどんが食べれるのですが、高校生の時に行った際とても美味しくて、今でも人生において1番美味しい山菜うどんだと確信するほどに美味しい山菜うどんが食べられるのです。笑
神社自体も観光地化しているので、女性も楽しめているようでした。もちろん山菜うどんの件は事前に言っているので、女性も楽しみにしてくれていて美味しいと言って食べてくれていました。
うどんを食べた後神社を散策し、お守りを買って次の目的地の県北の方へ足を進めました。そこはアンティークショップや雑貨屋、カフェが多く立ち並ぶドライブデートには定番のスポットでした。
女性が行きたいと言っていた喫茶店へ最初は行きました。道中から雪が降っており、僕の車の中のプレイリストでは前回紹介したthe brilliant greenのangel song -イヴの鐘-がたまたま流れ始めました。
「これなんて曲?すごく素敵な曲!!!」
そう言われると思ってプレイリストに入れていたんだよニチャア...キモオタの僕はそう思いながら、この曲はね、、と説明をしました。気に入ってくれたようです。嬉しい限り。
そんなこんなで喫茶店に着きました。僕はこのタイミングでこれからのことを話そうかなと思っていたのですが、近くにお客さんがいるにも関わらずあんまりにも静かな空間で、話すと丸聞こえという状況にビビってしまい、言い出すことができませんでした。ゆっくりチーズケーキを食べ、身体が温まってから次の目的地である雑貨屋、アンティークショップを巡っていきました。
目的のお店も全て周り、暗くなってきたので帰る流れになりました。帰りの高速道路は工事の車線規制のため、かなり渋滞していました。このタイミングで話すか、、?と思っていたものの、なかなか話のタイミングが合わずここでも言えずじまいでした。なんて度胸のない男。親父が生きていたらどんなに怒られることでしょう。そして思ったよりすぐにいつものコンビニに着いてしまいました。女性は、
「今日はありがとう!またね!」
と手を振り一人暮らしのアパートへと消えていきました。
いつもは解散した後、すぐに女性から
「今日はありがとう!楽しかったよ!!気をつけてお家まで帰ってね!!!」
とLINEが来るのですが、その日はありませんでした。家に着いてからこちらからありがとうのメッセージを送りました。そしたら数分後いつものようなメッセージが返ってきました。僕はこのタイミングでまた次の予定を取り付けようと思い、話題に出ていた東京の本屋さんに行くという約束をしようとメッセージを送りました。返信は来るものの、なんだか素っ気ない。一日中出かけてたから疲れているのかなと思い返信をしてそのまま眠りました。
次の日、夜まで返信は返って来ませんでした。そして夜に来た返信ではこう書いてありました。
「昨日のデートもすごく楽しかったです。〇〇くんはとても良い人だし、話しもすごく合うから私も前向きに考えていたんだけど、お付き合いする姿が想像できないからまた一日中一緒に出かけるのは難しいかも、、本当にごめんなさい。でも趣味も合うし、これからも何か誘ってくれたら嬉しい!」
こんなメッセージが返って来ていました。何がいけなかったんだろう。話しも別に違和感なくできていたし、沈黙も変な感じな時間はなかった。車道側を歩くことも徹底したし、ご飯代は割り勘なんてせず全部出していた。何がいけないのかわからなかったので、
「お断りのメッセージ送るのもなんて言われるか怖いと思うのに、ちゃんと気持ちを正直に伝えてくれてありがとう。こういうことを聞くのもちょっと良くないかも知らないけど、ぶっちゃけてどういうところがお付き合いする姿を想像できないと思った?」
と聞いてみると、
「お話ししててすごく良い人なのはわかるし、話しも合うから楽しいんだけど、私が話をしたことに対しての返しが短くて私に興味がないのかなって思うところがあって悲しかった。」
そんなことを言われてしまいました。確かに言われてみれば、自分の知らない分野の話をされた時にあまり上手く返せないことを恐れて自分の話ばかりしてしまっていたように思う。嗚呼、やってしまった。僕はすぐに謝りのメッセージと優しくそう伝えてくれた女性に感謝の言葉を送りました。女性は優しい方で、
「〇〇くんはすごく優しいし素敵な人だから、そのままでいてね」
と言ってくれました。気まで遣わせてしまって申し訳ない、、、
恋愛って難しい。マッチングアプリって全く関わりのないコミュニティの人といきなり出会うわけで、共通の会話も趣味以外になかなかない中で、それを簡単にこなしてしまう人はすごいと思う。そして自分の余裕のなさ故の自分ばかりの言動を恥じました。でも今回の出会いも無駄ではなかったと思います。自分自身は完璧にやったぜ!と意気込んでいても足りない部分がまだまだあり、それに気付くことができたのです。素敵な女性を悲しませてしまったことは男として最悪でしたが、この経験からまた一歩、カッコいい男に成長しないとなと思います。当たって砕けろ!!!!
まだまだ現在進行形でマッチングアプリを続けていますのでまた話になることがあれば書きます。非モテ男の彼女ができるまでの道のりを見守って下されば幸いです。
続く