書けなくなったメンタルが復活するまで
こんにちは。伊藤あまねです。
この記事を書いているということは……
そう、BB小説家コミュニティの会期が終わったということです。
(毎回期末に感想を書いている)
しかし今回はコミュの感想を書くのではなく、
タイトル通り、『書けなくなったメンタルが復活するまで』を、書きます。
何故かと言いますと、コミュのお陰で復活できたので!
コミュの感想は他のコミュ参加者の方々にお任せします……
どうして書けなくなったか?
昨年、とある出版社様(BL)の新人賞に応募する機会がありました。
結果は二次選考落ちで、その作品の何が良くなかったかは今期編集アドバイザー様からフィードバックを頂きましたが、それはまた別の話なので割愛。フィードバック頂いたことで作品を客観視できたので、「これはこれで改稿して、投稿サイトに投稿しようかな」と、考えていたのが年末ごろの話。
その作品への寸評を頂いたのが年明けて2月に入ってからでした。
寸評の詳細は伏せますが(公開許可は出てないので)、ざっくり言うと、
・濡れ場は良い
・ネタもいい
・ただ、伝わらないところがいくつもある
・だから小説の書き方の本を読んだ方がいい
・短編たくさん書いて練習を積んだ方がいい
・紙媒体の読み物をもっと読んで
……と、言った感じだったんですが……
「伝わらないところがいくつもある」「小説の書き方の本を読んで」
の箇所が、つまりは「基礎ができてない」と言われたんだと思ったんです。
基礎ができていない、つまりは、小説の書き方を勉強し直せ、ということなのか? と。
曲がりなりにも12年ほど、書いて来て、一昨年の暮れからはコミュにも参加して、フィードバックの厳しめのテイストでもお褒め頂くことも増え、ささやかながら自信をつけてきていたところなんですが……
それらは無意味なのか……?
と、まで考えたところで思考が停止。
寸評を頂いた日以降、小説を書くことができなくなってしまったのです。
このまま書けなくなるのかな……
自慢のように聞こえてしまうかもしれませんが、私は割と書くのが速く、そして量もそれなりに書ける方なんだとよく言われます。
具体的に言うと、原稿がある時は一日にだいたい6000文字は書くようにしていて、時間がある時は一日10000文字を超えることもあり、60000文字を八日程で書き上げることも。
書いていることが本当に好きで、原稿がない日でも1000文字のSSを必ず書くようにしていました。
書くと落ち着くから、という理由が大きいのですが、とにかく書くのが大好きなんです。
それが、寸評を頂いた日以降、できなくなったんです。
焦りばかりが募っていく日々
基礎ができていない、と指摘されてからすぐに小説の書き方の本のおススメをコミュで教えて頂いたり、自分で検索したりして4冊購入。
その内の2冊を読みながら手を動かしてお話の作り方を学び直したり、その間に開かれたコミュ主催の小説セミナーを受講したり、自分なりにモチベーションを上げようともがいていました。
しかし、一向に書けない。
コミュは会期末最終盤に入り、コミュ参加者がみんな切磋琢磨し合いながら執筆していく様子(ディスコードのチャット内ですが)と、普段の書く習慣をできていないこともあって焦りは生まれるものの、書く気力がわかない。
SNSの投稿はできるんですが、小説を書くぞ、となるとキーボードが叩けない。
これはちょっとおかしいんじゃないか……? と、思ったのが寸評を頂いてから一週間ほど経った頃でした。
とは言え、何をどうしたらいいかがわからないし、何より何か物語を書こうとすることが怖くて仕方ないんです。
何故なら、
「あ、こいつ基礎もできてないのにまた書いて発表してる(笑)」と、どこかで嗤われてたりするんじゃないかと、急激に思うようになっていたからです。
書きたい気持ちはあるんですが、身体が動かない。
物語を考えようとすると頭がフリーズする。
でも何かやらないと落ち着かないからハウツーものを読み漁って手を動かす……
泥沼に落ちかけている、といまなら思えます。
そうだ、プロに訊いてみよう
無為に時間ばかりが過ぎていくある日、コミュからのお知らせが入りました。
『企画壁打ち受付のおしらせ』
『壁打ち』とは、BB小説家コミュニティ会期中、その期の参加者であればプランに関係なく誰でも何度でも申し込めるオプションサービスのこと。
簡単に言うと、『一時間プロの編集者(もしくは編集アドバイザー)と好きに通話で会話ができる』と、言うもの。
企画、と銘打ってるだけあって、『新しい作品に関する企画の相談』が目的ではあるのですが、作品だけにとどまらず、作家としての方向性の相談や、創作関係の相談、時には人生相談などもできるサービスなんです。
私も既に何度も活用させて頂いていて、以前は創作関係の占いをして頂いたこともあります。
今回はコンテストの寸評きっかけで書けなくなってしまっている。
これは他社のプロの編集者さんから見たらどういう意見が聞けるんだろうか?
助けてもらう……は、大げさかもしれませんが、正直あの時の私はすがる思いで壁打ちをすぐに申し込みました。
そして、壁打ち
申し込み日時はお知らせから三日後の昼間。
事前に寸評の件もお伝えして、いざ壁打ち。
今回はBookBaseの天岸さんにお願いしました。
……というか、私はこの方に一番お世話になっています! 壁打ちも個別編集もいつもお願いしているとても頼りになるすご腕編集者です!
寸評が言いたいことを改めてみてもらう
理由は、そもそも褒められている点があるのは当然じゃない、ということ。
そして、”物語のネタやその着眼点”は、文章がうまくても(着眼点付けるのが)下手ならダメだし、新たにこれから身に着けるのも難しいことであること。
(今まで作品を色々見て頂いたことを踏まえ)ネタのチョイスは良いし、濡れ場シーンもただエロいだけじゃなくて、心理描写もあってLOVEも書けている。
読者も認める濡れ場シーンだ、とも言って頂けました!
(逆に、濡れ場シーンを書くのが苦痛という人もいるとも言われました)
なのでこれらは自信をもって! とのこと!(涙)
天岸さんの基準から見て、私は、「ちゃんと”誰が何をしたか”を書けている」とのことなので、基礎ができていないわけではない、とのこと。
ただ、プロの作家(特にこの出版社から出しているような)と比べるとまだまだなところがある、ということだろう、と。
なので、人によって受け止め方が変わってくる寸評の言葉でもあるんじゃない、かとのこと……
(正直、これを聞いて、”なんだとぉ! 寸評の言葉のチョイスややこしいんじゃぁぁ!”と、思いました(苦笑))
いまの私の状態は「とにかく書きたい物を書く!」な状態なので、そうやって書いたものを一旦時間を置いて読み返し、推敲して作品をブラッシュアップして密度や店舗を増していくことが必要、とも言われました。
で、ここで注意されてようやく分かったんですが、
「推敲は情報の取捨選択をしていくこと」
なんですよね……つい、誤字脱字修正をしがちな私……
それは作品がよくならないはずだ……
あと、この寸評の言う『文章力』=紙媒体における文体のことではないか、とのこと。
なので、これは実際に紙媒体の本などを読んで体感して身に着けていくといい、とアドバイスをいただきました。
再び小説を書けるようになるためには?
というようなリハビリ術を教えて頂きました!
SNSの投稿が筋トレになる、というのは目から鱗!
伊藤あまね。がまずした方が良いこと
(短編を書くよりも)既存の自作品を推敲して意識を変えること
↓
それにより文章中の情報の取捨選択を重ねていくこと。
(そうすると成果が出る!)
それから、いまの状況は、『基礎の材料のかけ渡しができていない状態』なので、今後は基礎の材料と材料の橋渡しをできるようにしていくことが大事、とのこと。
つまりどういうことかというと、ちょっと知らなかったことなどへの意識を変えたり、気付きを変えたりするということ。
(例:推敲による情報の取捨選択)
……と言った感じで、たっぷりとお話を聞いて頂き、アドバイスも頂いて壁打ちが終了。
今回の壁打ちを終えて
終始天岸さんが、「自信をもって!」と言ってくださったことが本当に嬉しく、なにより、「伊藤さんがバリバリ書いている姿が好きです」とも言って頂けて本気で泣きそうでした(涙)
そして、作家は書いて成長するもの、とも言われ、特に文章力は生涯勉強であるとも言われました。
今期コミュの終盤で書けなくなって本当にどうしようかと思っていたのですが、天岸さんの壁打ちのお陰で創作のメンタルが盛り返してきている気配がします!
頂いたアドバイスを参考に、コミュ休止期間中はリハビリに励みたいと思います。
ここまでお読み頂きありがとうございました!