酔いどれラブレター
このたびはこんな私を選んでくれてありがとう。
と、唐突に私のトリセツを書きたいわけではなく、今日はこの酔いに任せて夫へのラブレターを書いてみようと思う。
拝啓 あなたへ
あなたは最近ヒゲを伸ばし始めて、どんどんヒゲは伸びていき「ねえ、三国志っぽくするつもり?」と聞いたら「え、三国志の誰?」と言うものだから「三国志は三国志だよ、あのヒゲが1メートルくらいある人」「関羽?」「わからんけど」なんてくだらない話にいつも付き合ってくれてありがとう。
そう、あなたはとってもユニークな性格をしていて頭のトチ狂った私に合わせてくれるとっても優しいひと。
そして女の子みんなに優しくするのではなく、私にだけ優しくしてくれる俺得な人間であることを私は知っています。
だけどいいとこだけじゃなくて、あなたは掃除も下手くそだし、料理もできないし、いつまでも厨二病に罹患してるし、足臭いし、本当は私は一人でゆっくりお風呂に入りたいのに一緒に入らないといじけるし、けっこうあなたって面倒くさい。
でもさ、面倒くさいのはお互い様だよね。
そういえばあなたはいつか、「付き合っているときは両目を開いて相手を見極めて、結婚したら片目をつぶって共に生活したいんだ」って言ってくれたよね。
いま、私たちは両目を半開きにして毎日を生活していると思う、もうそんな生温かい気持ちで生涯一緒にいられたらいいと思う。
あなたというひとを例えるなら、大きな大きな樹木でしょうか。
春には一斉に咲き誇るユニークな花で和ませてくれて、
夏には木陰をつくって熱風から私を守ってくれる。
秋はいい例えがないから割愛。
冬になったら落ち葉で焚き火をして、冷え切った体を温めてくれる、そんな便利で暖かくて、おおらかでたいせつなひと。
私の涙で街が洪水になったら、木に登って避難しろと指示を出して助けてくれるし、なりふり構わず行動を起こしたくなったら枝の先を私のシャツのネックに引っ掛けて「ちょっと待った!」とストップをかけてくれる。
あなたなしでは生きられない訳ではないけれど、あなたのいない世界はとてもあじけないだろうな、と思うんだ。
だからこれからも末永く仲良くしてください。
恋人よりも夫婦よりも、「親友」って言葉がぴったりなあなたへ。
この恋文を私のnoteに一切の興味がなくて、絶対にこの文章を読んでいないであろうあなたに捧げます。
追伸、とてもだいすき。
敬具
ヤスタニアリサ
黒ひげ危機一髪のあなたへ
【十人十色のラブレター企画】
このnoteは新城日向子さんのnoteに触発されて投稿しました。よかったら普段書けないラブレター、書いてみませんか。
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