小さい毛糸玉と私の勝負
編み物をしていると
使用している毛糸が残り少ない時に
これで最後まで編み切れるのか
ドキドキスリルを味わえる事がある
手元の残り目数と
かぎ針から繋がる目の前にある小さい毛糸玉
時計の秒針がいつもより大きく聞こえる
どうなんだ!
足りるのか!
くそっ!ゴールがいつもより遠く感じる!
どうにか足りさせようと
ここで編み目をきつくしようものなら
完全に私の負け
今までと同じ力加減とリズムで…
…あと5目…あと3目……!!!
編み物が出来上がった達成感と
残り少ない毛糸で最後まで編み切れた快感
これは紛れもない
小さい毛糸玉と私の勝負なのだ