#絵本未満・・・、「れおくんのともだち」⑤
#チャレンジ・・・ 、「れおくんのともだち」⑤
放課後。
おかあさんが迎えに来るまで、れおくんは1人、教室で待っている。
先生は、忙しそうにテストの点をつけている。
れおくんの家族は、7人家族。
おじいちゃん、おばあちゃん、おとうさん、おかあさん、おねえちゃん、そして妹のしほちゃん。
おかあさんは、妹のしほちゃんを幼稚園に迎えに行ってから、れおくんの小学校にやってくる。
その間、れおくんは、教室の窓から外を見るのが楽しみだった。
「きょうは、何が見えるかな。」
いつものように、外を眺めていると、運動場のすみっこに黄色いタンポポの花が咲いているのが見えた。
「1,2,3,4,・・・。」
数えてみると、10以上。
ようく見ると、近くに白色のタンポポも咲いていた。
「赤色のタンポポは、ないのかなぁ。」
目を凝らして探していると、地面から、ニョキニョキ、赤色のタンポポが顔を出してきた。
赤色のタンポポたちは、大きな口を開けて、うたをうたっている。
「ドレミ、ドレミ・・・。」
れおくんは、音を聞きながら、一緒にうたった。
黄色でも、白色でもなく、赤色のタンポポたちのうたは、楽しかった。
(つづく)