#絵本未満・・・、「れおくんのともだち」③
#チャレンジ・・・ 、「れおくんのともだち」③
給食時間。
れおくんたちの教室は、給食室のすぐ隣。
いつも、3・4時間目になると、いいにおいがしてくる。
「きょうの献立は、ひよこ豆のカレーと、ミモザサラダ、いちごのゼリーもついているよ。」
前の席の大ちゃんが教えてくれた。
「きょう、ぼく、給食当番だから、急がなくっちゃ。」
大ちゃんは、あわててエプロンをつけると、給食室に向かった。
大ちゃんとは、幼稚園のころからの幼なじみ。
2人とも、大の食いしん坊で、給食が大好き。
好き嫌いなく、なんでも、パクパク・モグモグ食べる。
きょうのカレーは、れおくんの大好物。
おかずのバケツを運んできた大ちゃんは、れおくんに目くばせ。
ちょっと、大盛のカレーを机の上にのせてくれた。
「れおくん。2段の跳び箱、跳べたんだって。さっき、竹田先生が教えてくれたんだ。だから、ちょっとごほうび。」
「いただきまぁーす。」
きょうのひよこ豆のカレーは、いつもの何倍もおいしかった。
「大ちゃんとれおくん。きょうも食べるの、1番だね。」
先生が笑って言った。
カラッポになった食器を片付けながら、大ちゃんとれおくんは、教室の壁に貼ってある献立表をのぞきこんだ。
「明日は、すき焼き風煮物だって。」
2人は、ゴクリと唾を飲み込んで、笑った。
(つづく)