エピソード記述( ^ω^)・・・、練習。。
小鳥の死体が標本に大変身の巻①
10月のとある放課後、こどもたちがちょっと道草をくいながら帰ってきた。
口々に発したことばが、「先生、歩道に鳥の死体があったよ。」
先日は、カメの死体の話。
いちばん最後に帰ってきたいぶくん。
上履き袋を私にこっそり見せる。
中を覗き込むと、薄緑色の鶯に似た小鳥が1羽。
「お墓を作ってあげないとね。」
「先生は、はく製にできる?」
「内臓とか、とるのかなぁ?、先生には無理だとおもうよ。」
いぶくんとは、1年生のとき、私がこの第3の居場所=放課後児童クラブに赴任してから出会った。
いきもの好きのふたりは、いつも、バッタや蝶やカメ、カナヘビなどちいさないきものの話で盛り上がってきた。
2年生になってからは、保護者のおかあさんも交えて、近くにある野鳥保護センターの話をして、足しげく通ってくれるようになっていた。
そんないぶくんが今回、3年生になり、持ち帰ってきたのが前述した小鳥の死体。
私は、うちに持って帰って土に埋めてあげたとばかり思っていた。
ところが、実際は、私のちっぽけな想像を遥かに超え、写真のような立派な本物のはく製になって還ってきた。
その小鳥は、「エゾセンニュウ」の幼鳥。
渡りの途中で、体力不足のため、1羽取り残され、死んでしまったのではないかということ。
家族で、野鳥センターを訪れ、懇意になっていたレンジャーさんがはく製にしてくださったとのこと。
数日後の帰宅後、わざわざ見せに来てくれ、説明を受けた。
了解のもと、はく製の写真も撮らせてもらった。
たまたま、いきもの好きのふたりが出会い、保護者の方と、お迎えの際交わすちっぽけな話を家族で真摯に受け止めてくださり、小鳥の死体が立派なはく製になって還ってきた。
ちょっと大げさだけれど、空からオンリーワンのおくりものをもらった感じだ。
宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」に出てくるアオサギではないけれど、「エゾセンニュウ」の幼鳥がいぶくんの今後の生き方のひとつの指針になってくれているとうれしいなぁとおもったエピソードである。
次は、息子が好きだった化石博物館の話をして、発掘の予約をしてくれたようだ。
なんでも、人気が高く、2ケ月後の予約になったそうだ。
どんな話を持ち帰ってくれるか、今から楽しみにしている私である。