#絵本未満・・・、「れおくんのともだち」⑧(最終回)
#チャレンジ・・・ 、「れおくんのともだち」⑧(最終回)
「おやすみなさい。」
お風呂に入って、2階に上がると、れおくんは、ベッドにもぐりこんだ。
大きなあくびをして、耳を澄ますと、いろんなおとが聞こえてきた。
速すぎて聞こえないおともあった。
か弱くて聞き取れないおともあった。
むずかしくてわからないおともあった。
こわくて聞きたくないおともあった。
いろんなおとが、れおくんのこころの時計のおとといっしょに聞こえてきた。
楽しくてやさしいおとも聞こえてきた。
「ドクドク、ドクドク・・・。」
れおくんのこころの時計のおとに合わせながら、れおくんは眠りについた。
れおくんのこころの時計のおとは、きっと聞こえているよね。
先生にも。
テントウムシにも。
竹田先生にも。
大ちゃんにも。
クラゲにも、タンポポにも。
おかあさんにも、しほちゃんにも・・・。
もちろん、みんなにも。
みんな、自分のこころの時計のおとが聞こえるように。
「ほら、こころを澄ませてみてごらん。」
「聞こえたでしょ。」
(終わり)
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